採用面接で「やってはいけない」タブー Vol.2「忠誠を求める」


採用面接でよく行われていることの

なかにも、実はやってはいけない

「タブー」がある。

 

採用される側として面接300回、

採用する側で1000人以上を面接した

「ハイブリッド」な視点から

お伝えしていきます。

 

第2回は

「忠誠を求める」

です。

 

長く働いてほしい

 

採用面接を受けている時に

「当社は長く働いてくれる方を

求めています」

ということをよく言われました。

 

そのセリフを聞くたびに

「何を勝手なことを言ってるんだ?」

と思っていました。

 

長く働こうにも業績が悪くなれば

人を切るし、倒産する可能性もある

のが企業というものです。

 

この20年、誰もが知る大企業でさえ

業績が悪くなればリストラと称して

早期退職を募り、選択と集中と言っては

生き残りのために不採算事業ごと

売却する。

 

こんなことを繰り返して、働く人に

冷たく対応してきました。そして

そのことはすでに多くの働く人に

とって「想定内」のこと。

 

「人を大切にする」「人材第一」と

いくら企業が声高に叫んでも、

働く人は視線は冷ややかです。

 

「長く働いてほしい」という要求は、

働く側にだけに過度な要求を突きつけて

いる不当なものです。

 

こちらが求めるうちは一所懸命働いてくれ。

でも、要らなくなったら黙って去ってくれ。

そう言っているのと同じです。

 

成果を出すとは限らない

 

「長く働いてほしい」という

セリフが信用できないもう一つの

理由が、ある言葉を省略している

からです。

 

それは

「成果を出しながら」

という言葉です。

 

企業が人を採用するのは

「その人を採用することによって

利益がもたらされる」

と考えるからです。

 

成果をあげてくれて、企業の発展に

貢献してくれると思うからこそ採用

するのです。

 

しかし、見込み違いということもあります。

活躍してくれると思って採用しても、

期待した成果を上げてくれないこともある。

 

採用する前の段階で、まだ何の成果も

あげていない人に「長く働いてほしい」

というセリフを言うことはおかしい。

 

さらに、時とともに、採用した人が

成果をあげなくなることもある。

もしそうなっても、長く働いてほしいと

思うのでしょうか?

 

 

恐らく違う。成果を出さない社員を

容赦なく切り捨ててきたのがこの

20年の企業のやり口です。

 

「長く働いてほしい」と伝えるよりも

「この仕事で成果を出してほしい」

と伝えることのほうが誠実なのでは

ないでしょうか?

 


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