面接官の心得 Vol.8「誰かと比較しない」


候補者は良くも悪くも面接官を見て

その企業を判断します。

面接官が担っている責任は重大です。

 

面接官は企業の価値観、文化を映す鏡。

 

この連載では、面接官に持っておいて

欲しい「心得」を書いていきます。

 

第8回は

「誰かと比較しない」

です。

 

採用候補者と向き合う

 

人を採用する時は、誰かの代わりを

探すことは厳に慎むべきです。

 

それがたとえ、退職した人の

欠員補充としての採用であろうとも、

その退職した人との比較を

することはあってはなりません。

 

同じ人間は一人としていない。

退職者が担当していた業務を

そっくりそのまま受け継ぐことが

できる人などいません。

 

仕事のやり方はもちろん、

仕事の進め方、得意分野と

不得意分野もまるっきり違う。

 

退職者が出たら、組織なり、

チームの仕事の配分、担当する

仕事も見直すことが正しい

選択です。

 

退職者が出て欠員が出たから、

採用によってその穴を埋めようと

いうのは、あまりに短絡的な

発想です。

 

本当に組織内の仕事の分担は

適切な状態にあるのか?

ひょっとしたら、何の成果も

生み出さないばかりか、

やらなくてもいい仕事でしかない

ものが社内にないのか?

 

退職者が出たことは、図らずも、

組織の在り方を見直す絶好の

好機ととらえるべきなのです。

 

新しい風

 

新卒採用であろうと中途採用で

あろうと、これまで組織内に

なかった発想や考え方を

取り入れるために採用は

行われます。

 

にも拘わらず、新しい風を

受け入れることを拒否し、

これまでのやり方を変えることに

難色を示し、ひっかきまわさない

だろう無難な人を採用しようと

することが、採用担当が陥りやすい

罠です。

 

採用担当は常に組織のことを考え、

退職者を補充するという発想から

自由になり、退職者の代わりを探す

ことなく、社内のだれかと比較する

ことなく、目の前の採用候補者に

向き合うことが求められます。

 

そうすることで、真に組織に

貢献できる人事・採用担当者に

なれるでしょう。

 

そしてそれこそが、人事・採用担当者が

存在することの意義であり、何よりも

優先して取り組むべき仕事です。

 


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