超買い手市場になろうとも
超売り手市場になろうとも、
「ブレない」採用活動にする
ために、企業が大切にしてほしい
キーコンセプトをご提案します。
第10回は
「候補者を敬う」
です。
態度に表れる
採用担当者の対応や人柄がよかった
ことそれだけで、入社を決める
候補者はまずいません。
新卒の場合は、入社後にする仕事も
決まっていませんし、年収や待遇にも
それほどの違いはない。
就職先を決める時の判断を左右する
要素として「採用担当が良い人だった
かどうか」は重要なファクターに
なりえるでしょう。
しかし、中途採用の場合は、
採用担当の対応がどうこうの前に、
クリアになっていければならない
条件がたくさんある。
具体的には、
どんな仕事をすることになるか?
年収や待遇が折り合うか?
転居が必要か?転勤はあるか?
など、候補者にとって譲れない
線があるもの。そしてそのことは
イチ採用担当者ではカバーしきれない
問題であることが多いからです。
いくら希望の仕事ができようが、
年収や待遇が良かろうが、
採用担当者の対応が悪く、
邪険に扱われたことそれだけをもって
入社を辞退する候補者は多い。
そして、候補者がそう感じる原因の
多くが、残念なことに
採用担当者が候補者に敬意を
もっていなかったことが、
態度になって表れたからです。
候補者はそれを敏感に感じ取ります。
バレていないと思っているのは
採用担当者だけです。
「カンタン」な仕事
採用担当者をただ「こなす」だけなら、
明日にでも、誰でも採用担当になれます。
求人広告は専門業者が作ってくれます。
候補者と面接日時等の調整をしたり、
選考後の結果連絡をするのも、普通の
社会人経験があればできます。
書類選考も面接も、自分の基準で
選考すればいい。
候補者が選考辞退や内定辞退をしたと
しても、採用担当の責任が問われる
ケースは滅多にない。
採用担当としての経験年数。
面接で人を判断する能力。
コミュニケーション力。
これらは、採用担当をやっていれば
「見かけ上は」身につくことばかりです。
しかし、どんなに採用担当として
長い時間を過ごしていようとも、
候補者を敬い、丁重に対応する
ことができていない採用担当は
あまりに多い。
そして、そんな「カンタン」な
ことすらできない似非採用担当者が
採用を難しくしている。
採用担当者にとって最も大切な
ことは、候補者に対しては
最重要顧客に接するつもりで、
そして一番の恩人をおもてなし
するのと同じ態度で接することが
できる「姿勢」なのです。
面接の基本的なやり方など、採用担当
としてのハードスキルは教えることが
できます。
しかし、このようなソフトスキルは
教えられない。だからこそ、採用担当は
カンタンな仕事ではあるが、難しい
仕事でもあるのです。