人の採用がうまくいかない
理由は確かにあります。
それは「あなた自身に」です。
この連載は、採用できない理由を
知りたい、そして解消したい人に
向けた処方箋です。
第6回は
「小さな約束を守らない」
です。
言葉に気を付ける
応募書類を受け取ってからの
書類選考にかかる時間。
面接日時の設定のために
候補者とするやり取り。
面接後の選考結果を伝える
方法と期限。
これらには、採用担当であるあなたが
自分で設定した、時間や期限という
「小さな約束」があります。
この小さな約束を守らないことが
1度でもあれば、採用活動は
無残にも失敗に終わる。
した約束は小さなものかもしれない。
破ったからといって、なにか重大な
損害や問題が起こることはほとんど
ないものです。
たとえば、書類選考の結果連絡が
期限を過ぎ1日遅れたからといって、
候補者がなにか重大な損害を被る
ことは考えにくい。
現実に起こる問題や損害はないかも
しれないが、目に見えない大きな
損害がある。
それは「信頼を失う」ということ。
これは、どんな金銭的な損害よりも
大きなものです。
言い訳はできない
採用活動は長いようで短い。
一度失った信頼を取り戻す
機会は、その短い時間の中では
ほとんどありません。
しかも、会社はほかにいくらでも
あります。信頼できない会社と
根気強く付き合おうとしてくれる
候補者などいません。
応募書類を受け取っておきながら、
なにも返答しないのは論外としても
たとえば1か月もたってから連絡を
いれるなど、あってはならないこと。
なにか理由があったのかもしれない。
採用担当であるあなたは忙しい。
多くの採用案件を抱え、1人で
多人数の候補者と連絡を取り合わ
なければならない。
しかも、あなたは採用だけを
専任でやっているわけじゃない。
他にも給与計算や労務管理、
人事評価などもこなさないといけない。
しかし、そんなことは候補者に
とってみれば何の関係もない。
小さな約束を守れない、信頼するに
足らない採用担当者だとレッテルを
貼って、怒り落胆し、黙って去って
いくだけです。
たとえ小さな約束でも、一度でも
破れば信頼を失う。それが採用活動の
失敗に直結している。
少しくらいのことなら大丈夫。
そう思っているのは採用担当である
あなただけなのです。
候補者の目は非常に厳しい。
できない約束は避け、した約束はたとえ
どんなに小さなことでも守り、もし万が一
出来なかったときは素直に認め、謝罪する
しか手はありません。