人の採用がうまくいかない
理由は確かにあります。
それは「あなた自身に」です。
この連載は、採用できない理由を
知りたい、そして解消したい人に
向けた処方箋です。
第8回は
「候補者のことを知らない」
です。
履歴書、読んでます?
転職4回で300社以上の面接を
受けてきた私ですが、その中で
「レジュメ(履歴書・職務経歴書)を
しっかり読んで、準備して面接して
くれているな」と感じた面接官は、
数えるほどしか記憶にありません。
大多数は、事前にレジュメを読んで
質問を考えているどころか、その場で
行き当たりばったりの質問を投げかけて
きていると思われる面接官でした。
ひどい人になると、私の名前を間違って
呼ぶ面接官もけっこうな割合でいます。
名前にはふりがながふってあるの
だから、事前に読んでいれば、
間違いようがないはずなのに。
ただの不注意で済む問題ではありません。
確かに私の名前は難読だと思います。
「酒巻秀宜」ですが、皆さん読めますか?
特に下の名前が難しく、初対面の人には
「ひでのぶ」もしくは「ひでのり」と
読まれることがほとんど。
「宜」という字を「宣」の字と誤認識
しているために起こるまちがいです。
(ちなみに正解は「ひでき」です)
人の名前を間違えるのは失礼なこと。
それは面接でも変わりありません。
そんな失策を面接冒頭でやらかした
面接官は、即退場ものの罪を犯しています。
無駄な面接
事前にレジュメを読まず、その場で
質問を考えて勧められるほど、面接は
生易しいものじゃありません。
レジュメを読めばわかることを
質問してくるようだと、候補者に
「読んでないな?」とすぐに
見抜かれます。
結果どうなるでしょうか?
候補者はこう考えるでしょう。
「レジュメを読んできていない
ということは自分にそれほど
興味がないのだな」
「そんな面接官がいる会社なんて
たいしたことがない」
「内定もらっても辞退しよう」
面接は、面接官が候補者を評価する
だけの場ではありません。
候補者も面接官を、そして面接官を
通して会社のことを評価する場です。
そんなことはわかっている?
だったらなぜ、候補者のことを事前に
良く知るためにレジュメを読み、
疑問点や不明点を面接で確かめる
という、面接官として「当たり前」の
ことをしないのですか?
候補者は、事前にあなたの会社の
ことを、ウェブサイトを見たり
検索したりして調べていますよ?
それだけじゃない。想定される質問に
対する「模範解答」を組み立て、
ツッコミどころがないように
理論武装していますよ?
そんな相手に、徒手空拳で
挑むつもりなのですか?
事前にレジュメを読まないというのは
そういうことです。
絶対にやめておいたほうがいい。