人材難の時代、今まで通りの、
他所の会社と右へ倣えの採用活動を
していたのでは、優秀な人材を獲得
できる見込みは低い。
そこでこの連載では、常識ではありえない
ような採用活動をご提案し、人材難に
あえぐ企業が「一発逆転」するヒント
を提供することを目指します。
第2回は
「履歴書提出不要」
です。
ねつ造がいっぱい
履歴書・職務経歴書のことを
まとめてレジュメと言いますが、
これは「要旨・概略」という意味。
あくまで候補者の経歴・実績を
短くまとめたものなのですから、
詳細を記してあるわけではありません。
だからこそ、面接でその詳細を確認し、
掘り下げていくことになるのですが。
このレジュメによって、面接が
候補者の思惑通りに進むように
コントロールされてしまう、
という危険があります。
要旨・概略なのですから、
自分に都合の良い実績だけを
編集して並べ、自分に都合の悪い
ことは省略して書かないという
ことは十分にできる。
いえ、そうしない手はありません。
そんな「練りに練ったシナリオ」を
提出してもらうことが、本当に
必要なのでしょうか?
事前の履歴書・職務経歴書の
提出を不要にして、ともかく
希望者には全員来てもらう。
そこでその場で、こちらが用意した
用紙に記入してもらうようにすれば
どうでしょうか?
そうすれば、練りに練ったシナリオに
翻弄される心配は少なくなる。
面接で見抜く?
あくまで一般論ではありますが、
人間長いこと生きていれば
良いことも悪いこともあります。
成功したことも失敗したこともある。
強調したい実績がある一方で
触れられたくない汚点があるもの。
それらを面接でいじられ、突っ込まれ、
明らかにされるのは避けたいのが普通。
その状況を、事前に推敲に推敲を
重ねたレジュメによってコントロール
することは可能です。
そして動機は、隠したいことがある
候補者ほど、顕著なものでしょう。
その隠し事を面接で明らかにできれば
いいのですが、そんなことが神の身でも
ない面接官に可能なものでしょうか?
期待していいのでしょうか?
事前にレジュメを提出してもらう
ということは、犯人に逃亡する
時間とお金を十分に渡してしまう
ようなものです。
しかも、書類の形式は自由という
ことであれば、手錠もかけていない
状態と同じです。
犯人捜索は極めて不利な状況であり、
発見は極めて困難な状態にあると
言っていいでしょう。
その場で、こちらで決めた形式での
書類提出という手かせ足かせが
必要なのではないでしょうか?