人材難の時代、今まで通りの、
他所の会社と右へ倣えの採用活動を
していたのでは、優秀な人材を獲得
できる見込みは低い。
そこでこの連載では、常識ではありえない
ような採用活動をご提案し、人材難に
あえぐ企業が「一発逆転」するヒント
を提供することを目指します。
第9回は
「逆指名」
です。
全入時代
空前の人手不足は数字の上でも
表れています。
アルバイト等の不正規雇用を
「含めなくても」有効求人倍率が
1倍を超えています。
極めて異例のことです。
これは、仕事さえ選ばなければ、
スキルや実績のミスマッチがないと
するならば、仕事したいと希望する
人は全員、仕事を得ることができる
ということを意味します。
働く側に、文句なく主導権が渡って
しまったことを意味しています。
働く人に選んでもらえない企業は、
いつまでたっても人を採用する
ことができないし、まして優秀な
人材を確保することなど
夢のまた夢になることでしょう。
その結果、業務を遂行する人さえ
いなくなり、仕事ができなくなって
「人手不足倒産」「人材難倒産」が
起こってしまうレベルになっている。
もはや、企業側が人を選んでいる
時代ではないのかもしれません。
指名されたら即入社
そこで、人材難にあえぐ企業が
何社か集まって会社説明会を開き、
働く人から「逆指名」を受けたら
問答無用で入社してもらう
「逆指名」をやってはどうでしょうか。
会社説明会に参加するために超えねば
ならないハードルを事前に設定し、
ある程度ふるいにかけることは必要です。
しかし、そこさえクリアしているのなら、
一定以上のレベルに達しているとみなす。
「あなたの会社で働きたいです」と
逆指名を受けたら、原則断れないという
決まりにします。
確かにリスクは高いでしょう。
ろくな面接もせずに入社してもらうわけ
ですから、どんな人かもわからない。
しかし、このまま誰も採用することが
できず、人手不足に悩み、何かの拍子に
ふと採用できてしまうという、いつ来る
かもしれない「奇跡」を待つくらいなら、
一見すれば無謀でありえない方法で
あろうとも挑戦してみることが必要
なのではないでしょうか?
奇跡は滅多に起こらないからあてに
してはいけないのではありません。
「いつ起こるかわからないから」
あてにしてはいけない。
座して死を待つには、まだ早い。