人材難の時代、今まで通りの、
他所の会社と右へ倣えの採用活動を
していたのでは、優秀な人材を獲得
できる見込みは低い。
そこでこの連載では、常識ではありえない
ような採用活動をご提案し、人材難に
あえぐ企業が「一発逆転」するヒント
を提供することを目指します。
第10回は
「読書会をする」
です。
グループ面接
新卒採用と中途採用で、選考方法に
大きな違いがあります。
それは「グループ面接」や
「グループディスカッション」
という形式の選考が、新卒採用
ではよくあっても、中途採用では
ほとんどないということです。
他人よりも数多くの中途採用
面接を受けてきた私でも、
中途採用でグループ面接や
グループディスカッションを
受けた経験はありません。
その最大の理由は、中途採用は
「シークレットに」行わないと
いけないからです。
もし万が一、中途採用をグループ
面接でやったとして、当人同士が
知り合いだったら?
同じ会社ということはありえないに
しても、取引先の人であったり
するかもしれません。
会社には黙って転職活動をしている
人が圧倒的に多いですから、それが
露見するリスクが少しでもあるなら
グループ面接はしないほうがいい、
という判断なのでしょう。
しかし、それだけの理由でグループで
行う選考をしないのはもったいない。
本を通じて語りあう
ならば、もし採用になったら一緒に
働くことになる同僚や上司と共に
読書会をするという方法なら
どうでしょうか?
通常の面接だと一方的に質問され、
それに面接官が満足するような答えを
言おうとする傾向があります。
なかなか自分の意見を言えない、という
状態にあるわけです。
しかし、本の力を借りる「読書会」なら、
そのことは多少解消されます。
なぜなら
「このように本に書いてある」
「それを読んで自分はこう思った」
という言い方ができるからです。
同じ本を読んでも感じ方が違うことは
決して、だれにも否定できることでは
ありません。
実際、読書会はディスカッションでは
なく、ダイアログです。
相手の意見を批判したり否定したり
することは禁じられます。
お互いの意見を尊重し、受け入れた
上で新たな気づきや発見につなげ、
最終的には行動へと移す。
そうやって一緒に働いていくことが
この人とできそうだろうか?
これからチームメンバーとして
やっていくにつけ、このことが
事前にわかっているというのは
大きなアドバンテージでは
ないでしょうか?
読書会形式の選考会、ぜひとも
やってみませんか?