売上に貢献する人事・採用とは? VOL.1「マラソンランナーと短距離ランナー」


人事、採用、総務、経理などの

いわゆる管理部門は、売上や

利益をあげるわけではありません。

 

しかし、間接的に売り上げや

利益に貢献することはできます。

それができないのなら、存在意義が

ないと言ってもいい。

 

そのためには、人事、採用を

どうしていけばいいのか、何が

必要なのかについての連載です。

 

第1回は

「マラソンランナーと

短距離ランナー」

です。

 

不可能な仕事?

 

オリンピックレベルのアスリートは

おろか、中学校の地方大会レベルでさえ、

マラソンに代表される長距離走と

100メートルに代表される短距離走を

同時にこなせる「二刀流」選手は

いないでしょう。

 

同じ「走る」競技であっても、長距離と

短距離ではまったく違う種類の競技で、

瞬発力と持久力の両方を相当な

レベルで兼ね備えることが難しい

からなのでしょう。

 

野球で大谷選手が「二刀流」として

野手と投手を両方こなしているという

例がわずかにあるだけで、他には

見当たらない。

 

このことからしても、二刀流ができる

には、究極に卓越した能力がないと

不可能な、相当なレアケースである

ことがよくわかります。

 

しかし、管理部門に所属している社員は

この「二刀流」を相当なレベルでこなす

ことを求められています。

 

そんな、ほとんどの人には不可能な

仕事が、管理部門には押し付けられ

ているということが、あまり理解

されていません。

 

答えは求人広告に

 

それは、管理部門で働く人を

募集する求人広告を見れば

よく分かります。

 

ある求人広告の例です。

 

『おまかせしたい業務』

〇採用

〇人材開発・人材育成・研修

〇労務・給与

 

これが「こなすのが不可能な仕事」

の典型的なものです。

 

給与計算や労務管理という、

「法律やルールが細かく決まっていて、

それを守り、間違いなく適用することが

至上命題の仕事」と

採用や人材開発、教育という、

「決まったやり方はなく、自由に

設計して柔軟に対応する能力が

必須の仕事」

 

これを1人の人間が、両方同時に

こなせるでしょうか?

 

陸上に例えるなら

給与計算や労務管理は

ペース配分や冷静な判断力が求められる

長距離走であり、採用や人材開発、

教育は、一瞬の判断が勝敗を分ける

短距離走です。

 

もし管理部門の人間が、長距離と

短距離を両方走らされている状況に

あったなら、どっちつかずになり

成果をあげることができない。

 

結果、管理部門はなにもできない

部門になり、売り上げや利益に

貢献するどころか、他の部門の

足を引っ張ることによって

売上や利益を下げることに

なってしまうでしょう。

 

管理部門には

「長距離走に当たる仕事」と

「短距離走に当たる仕事」の

どちからだけに専念できる

ようにし、片方の仕事は

アウトソーシングすることが

重要です。