採用のプロが明かす「伸びる人材」の見分け方 VOL.3「冒険できるか?」


「採用する側」として1,000人以上の

面接経験を持ち、「採用される側」でも

300社以上の面接を受けている

「ハイブリッド型」の豊富な経験から

学んだ「伸びる人材の法則」

お届けします。

 

第3回は

「冒険できるか?

です。

 

損して得取れの発想

 

阪急東宝グループの創始者である

小林一三氏は、阪急百貨店における

ソーライスの逸話にもあるように

目の前の利益には目もくれず、

人のため、お客様のためならば

一時的な損をすることは厭わない

事業家でした。

 

ちなみに小林一三氏は、元テニスプレイヤーの

松岡修造氏のひいおじいさんにあたります。

 

この「損して得取れ」の姿勢に欠けている

候補者はおそらく「伸びない」でしょう。

 

なぜなら、自分にとって利益となる

ことにしか興味がなく、そればかりを

求めていることは、必ず周囲の人間に

バレてしまうからです。

 

そんな利己的な行動には同調も協力も

得ることはできないので、大きな仕事は

任されることがないのはもちろん、

日々の仕事も進まなくなる。

 

一時的には損をし、苦しい状況に

陥るかもしれない。しかし、そのことが

近い将来、きっと誰かのためになり、

ひいては自分のためになるという

発想があることが非常に重要です。

 

「GIVE&TAKE」という言葉に

ある通り、まずは自分から与えること、

つまり、自分の得にはならなくても

人のために尽くすことが重要です。

 

巡りめぐって

 

目の前の利益ばかりを追い求め、

それが得られないと分かると

さっさとトンズラするような

人物を採用することは、

なんとしても避けたいところです。

 

少しでも給料や待遇が良いところで

働きたいがために、誠心誠意の対応を

しているオファーを、てのひらを

返すがごとく反故にする候補者を

たくさん見てきました。

 

選考中はあれほど丁寧に迅速に

対応してくれていたのに、ある日

突然、音信不通になる候補者の

なんと多いことか。

 

きっと、ずっといいオファーを

もらったので、こちらのオファーは

どうでもよくなったのでしょう。

 

また、仕事上の交渉の中で

相手がある条件を飲まなかった

からといって、「検討します」

といったきり、その後になんの

連絡もよこさず自然消滅を狙う

人たちもたくさん見てきました。

 

彼らは大事なことを忘れています。

失った利益は取り戻すことは

それほど難しくはないが、

失った評判を取り戻すことは

不可能に近いことを。

 

失った評判は、いずれ巡りめぐって

自分にとてつもない損失を与える

ことになることを、彼らは軽視

しすぎています。哀れなことです。