この連載は、人材採用において
「できる人」を採用するために、
注目して見るべきポイントに
ついて書いていきます。
第13回は
「会計の基礎知識がある」
です。
会計を知らないと
課長にすらなれない
タイトルを見て
「そんなことはないんじゃないの?」
「大げさだよ」
と思った方も多いでしょうが、
下記の記事を見てもまだ
そんなことが言えるでしょうか?
NewsPicks連載記事「会計2.0」
https://newspicks.com/news/3106385/body/
この記事にもあるように、ソフトバンクでは
「テクノロジーと会計知識がある人でないと
出世できない」と社員に認識されていて、
現実に役員に名を連ねる人には財務や会計の
専門家がズラリ。
会計知識は英語よりもグローバルな
「言語」であること。
バランスシートと損益計算書の基本構造
ぐらいは知っていないとお話にならない。
これらは真実だと思います。
私の実体験でもそれは言えます。
ある企業の総務・人事部で働いていた時、
社長は一部上場企業で役員として
海外子会社社長を歴任した方でした。
その社長は、会計知識がまったくない
課長を「クビ」にしました。
正確に言えば
「最低限の会計知識もないようじゃ、
お話しにならないねえ」
と言っただけでしたが、以後、
プレッシャーに耐え切れなくなった
課長は自ら会社を去っていきました。
経理部門でもない総務部門の課長に
対しても、会計の知識がないことが
問題視されたのです。
その企業は売上も従業員数も大手とは
とても呼べない中小企業でしたが、
海外展開をしていたことと、社長が
グローバル経済の厳しさを知っていた
こともあって、かなりの水準での
「会計の重要さ」を認識されていた、
ある意味では「レベルの高い」会社でした。
私自身も経理部門で働いたことは
ありませんが、会計のことを勉強
していて本当に良かったと思いました。
それからというもの、面接する人に
「会計の知識があるか」どうかを
質問することにしました。
簡単な質問です。
「黒字倒産がなぜ起こるか?」
「貸借対照表をバランスシート
と呼ぶのはなぜ?」
「損益計算書の『三つの利益』を
すべて挙げてください」
これらの質問に、答えられる人材を
採用したいものです。