採用活動では語られない、
人事担当のホンネを連載
していきます。
タイトルにもある通り、
ホントのところを率直に
語ることが毒舌に近くなる
ことも覚悟してやっていきます。
第1回の「毒舌≒ホント」のテーマは
「実績よりも貢献」
です。
過去について質問しない
面接が候補者の過去のことを
中心に質問することになるのは
仕方のないことです。
なぜなら、面接に先立って
「履歴書」「職務経歴書」が
提出されているからです。
どちらも歴史の「歴」の字が
入っていることからもわかるように、
すでに過ぎ去った過去のことが
書かれている書類。
だから、それを手元に置いてする
面接も自然と、過去のこと中心に
ならざるを得ないのです。
しかし、採用面接をする目的は
将来、利益をもたらすことが
できる人材を採用することです。
実績がどれほど優れているかは
どうでもよく、これから先、
どんな貢献をして当社に利益を
もたらしてくれるかを判断する
ことのほうが、はるかに重要です。
面接官も悪いのです。
面接官が候補者の過去の実績について
質問するから、候補者がそれに答えて
過去のことばかり話してしまう。
そうではなく、どんな貢献ができると
考えているのか候補者に質問すれば
いいのです。
過去について一切質問しないのは
無理でしょうが、できるだけ
避けるようにして、未来のことを
質問するよう心がけることです。
正解を求めているわけではない
候補者が、過去の自分の実績や経験、
獲得したスキルを活かして、これから
どんなことで貢献できると考えて
いるのかを知ることのほうが重要です。
自分の実績がどれほど優れているか。
そのアピールで終わってしまっている
候補者は意外と多いものです。
それで?当社にとってそれが
どんな役に立つのでしょうか?
このような二の句を継ぐだけで
答えに窮するようなら、その
候補者を採用する必要はない。
正解でなくていいのです。
まだ入社していないのですから
社内事情がわからないし、情報が
あまりにも少ない。正確な答えを
導き出すことなど初めから不可能
なことです。
それでも、自分が入社することに
よってこの企業にどんなメリットが
あるのかについて真摯に考えて
いない候補者が、将来、利益を
出すことができるようになるとは
考えられない。
人が働くのは何かに貢献するためで
あって、労働力を提供するためでは
ないという基本がわかっていない。
こんな候補者はいらない。