採用活動では語られない、
人事担当のホンネを連載
していきます。
タイトルにもある通り、
ホントのところを率直に
語ることが毒舌に近くなる
ことも覚悟してやっていきます。
第2回の「毒舌≒ホント」のテーマは
「研修よりも独学」
です。
サバイバル
太平洋戦争後の食糧難の時代に、
政府からの配給だけで生活し、
闇市には手を出そうとしなかった
家族が餓死したという話があります。
会社から提供される研修プログラム
ぐらいしか学ぶことをせず、自分で
時間とお金を使って独学に励もうと
しない人は、この餓死した家族と
似たようなもの。
遅かれ早かれ
「キャリアの餓死」を迎える
ことでしょう。
そもそも、企業が労働者に支払う
給与の中には、労働者自身が
自らの商品価値を高めるための
学びに使う費用が含まれています。
労働者は自らの商品価値を自分で
上げることをしなければ、雇い続けて
ことさえできなくなります。
だからこそ、労働者は労働時間
以外の時間を、自らの商品価値を
上げるべくスキルアップに資する
活動に費やす必要に常に迫られて
いる存在だと言えます。
企業が、給与以外に労働者に
研修プログラムを提供するのは、
そうすることで労働者の生産性が
向上して、結果的に質が上がった
労働力を利用することで、使った
費用以上の利益をあげることができる、
と見込んでいるからでしかありません。
決して、労働者自身のことを
考えているからではない。
もっと言えば、放っておいたら
ボーっとしてるだけで使えなく
なるだけの労働者を、最低限だけは
「使える」ようにする目的で
研修プログラムは提供されていると
言っても言い過ぎではない。
自力本願
本当に企業に貢献できる人は、
研修プログラムなどには頼らず、
自分から時間とお金を使って、
自分に必要だと考える経験やスキルを
獲得するために動ける「独学」が
できる人であることを企業も知って
います。
だから、面接で研修プログラムに
ついて質問する候補者は評判が
あまり良くない。自分で責任を
持つべきである自身のキャリア
形成に関して他力本願だと見られる
ことになるからです。
もし質問したいのなら
「自分は〇〇について学んでいき
たいと思っていますが、そのことを
支援してもらえる制度はあるで
しょうか?」
という質問になり、あくまで
自力本願ベースになるはず
だからです。
もし企業が労働者の質を本当に
上げたいのなら、研修プログラム
そのものを提供するのではなく、
労働者が必要だと自分で判断した
学びのために使える費用を負担
することのほうがはるかに良い。
それでも、本当にできる人は
自分でお金と時間を使うでしょうが・・・