採用活動では語られない、
人事担当のホンネを連載
していきます。
タイトルにもある通り、
ホントのところを率直に
語ることが毒舌に近くなる
ことも覚悟してやっていきます。
第3回の「毒舌≒ホント」のテーマは
「英語よりも会計」
です。
あなたはもう英語は話せる
あなたが日本人なら、もう十分な時間、
英語の勉強をしてきている。
義務教育である中学の3年間は少なくとも
勉強しているのだから、英語のことを
まったく知らないということはない。
そして、英語はもはや世界共通語であり、
その国その地域で多様な形態の「英語」が
存在する。日常でもビジネスでも
「通じればいい」のである。
どこでも通用する流ちょうな英語は
それほど必要とはされない。英語を
話せる人は多いから、通訳もそれだけ
多くいる。自分では英語ができなくても、
必要に応じて活用すればいい。
そして重要な契約をする場や、重要な
会議にはそもそもプロの通訳が入る。
中途半端な英語力の出る幕はない。
そのレベルに達するまで勉強する時間が
あるのなら、その分を他に獲得すべき
スキルにまわしたほうがいい。
そういう意味で、日本人である
あなたはもう、英語は話せる。
話せないのは、話す機会がない
ために話していないからだ。
それに、未来のことはわからないが
翻訳AIが普及して、そもそも語学の
壁はこの世から消えさる可能性さえ
あるのである。
英語の重要性は、相対的に低下して
行く一方であると言える。
心配すべきは会計リテラシー
英語のことに関してよりも、
心配すべきことがある。
会計についてである。
自分から特に勉強をしていないので
あれば、学校教育で学ぶ機会もない
現状では、まったく何も知らないに
等しいのではないですか?
今の時代、貸借対照表(バランスシート)
損益計算書、キャッシュフロー計算書の
いわゆる「財務三表」それぞれの構造と、
それらの「三つの関係性」について
知らないのでは、話にならないと断言
してもいい。
もし知らないのなら、あなたは
課長にすら出世できない。
英語ができる人はたくさんいる。
しかし、会計のことがわかる人は
驚くほど少ない。
英語と同じで会計士レベルの知識は
必要ないが、少なくとも上記のこと
ぐらいは理解していないと、数字の
ことがまったくわからない人と
言われても文句は言えない。
企業という生き物が生きるために
欠かせないのが、お金という血液だ。
そのお金の流れを測定して把握し、
外部に向けて表現するのが会計。
会計によってしか、企業活動の
実態を表現する方法はないから、
会計がわからないと企業活動の
ことが理解できない。
英語が話せるということは
それほどのアドバンテージに
ならない。会計がわかるほうが
はるかにアドバンテージがある。