採用活動では語られない、
人事担当のホンネを連載
していきます。
タイトルにもある通り、
ホントのところを率直に
語ることが毒舌に近くなる
ことも覚悟してやっていきます。
第5回の「毒舌≒ホント」のテーマは
「多言よりも寡黙」
です。
訊かれたことにだけ
質問されたことにだけ正確に、
過不足なく答える。
この一見すれば簡単なことが
できている候補者は100人に
1人もいない。
たいていの候補者は
・そもそも質問を理解できていない
・質問は理解できているが、正確に
答えることができていない
・質問は理解できているが、故意に
違う回答をしている
・質問を理解し、正確に答えているが
必要も関係もない要素を回答に加える
以上のどれかの過ちを犯している。
上の二つは能力的な問題だから、
採用対象としては問題外である
としか言えないが、まあ大きな
問題があるわけではなく罪もない。
問題も罪もあるのが後の二つであり、
特に最後のケースは最悪である。
誤解を恐れずに言えば、候補者は
面接官が知りたいと思っている
こと以外については、求められも
していないのに口にする必要は
ないのである。
たとえどんなにアピールしたい
ことであったとしても、関係のない
ところで放り込めば逆効果になる。
質問されたなかったことによって、
披露する機会がなくても黙って
いることだ。口にしても良いことは
何もない。
別の質問によって、後々には求められる
ことが明らかなことであっても、
関係のない質問に対して回答するのは
重大なルール違反なのである。
質問されたことにだけ正確に、
過不足なく答えることは
それほど簡単ではない。
かなりの能力が必要なことであり、
それができる人材であれば
採用して間違いはないと
個人的には思うが、それほど
数は多くなく滅多にお目に
かかれない。
多くの人が心がけると良いのは、
訊かれたことにだけ答えることに
徹するという姿勢だ。
それだけで良いのであれば、
多言ではなく寡黙を心がければ
いいとアドバイスできる。
これならそれほど難しくない。