人材採用を有利にする 「環境づくり」のススメ Vol.12「性悪説よりセイゼンセツ」


人手不足、採用難の時代が長く

続く気配があります。

 

そんななかで、採用担当者が

「自分の判断で」「今すぐに」

始められることを実行する

ことで「採用できる環境」を

作る方法についての連載です。

 

第12回の「環境づくり」のテーマは

「性悪説よりセイゼンセツ」

です。

 

疑いの目

 

組織で働く人は、自分に対する

「疑いの目」を日ごとから強く

感じているのではないだろうか。

 

経費精算の仕組みにしろ、セクハラや

パワハラに関する対策にしろ、

監査だコンプライアンスだと

うるさくなっている。

 

企業という組織自体が

「何か不正を行っていないか?」

という疑いの目をかけられている

から仕方のない面もある。

 

組織を構成するのは人だから、その

「人に対する疑いの目」が強くなる

のも仕方ないが、いきすぎている。

 

大多数の人間は真面目にやっている。

一部の人間だけが監視対象にすべき

「悪事」をおこなっているという

構図は変わらない。大多数は迷惑

しか被っていない。

 

それでも誰がその悪人かはわから

ないし、いつなんどき善人が悪人に

変わるかわからない。そういう

前提が、監査やコンプライアンスの

根底にある考え方である。

 

採用活動の性悪説

 

採用活動でもそれは変わらない。

候補者はウソをつくというのは

常識だし、いかに問題のない

人物を採用するかということに

重きが置かれがちであることも

事実である。

 

退職理由を確認し、実績数字や

保有資格に偽りがないかを

面接でしつこいほど確認するのも

その表れである。

 

面接だけでなく、隠れて候補者の

身元を調査することも、やっている

企業はあるだろう。

 

だが、人を性悪説で見ることには

メリットは少ない。なぜなら、

疑いの目を向けられていることは、

必ず候補者に伝わるからである。

 

そして、疑いの目を向けられた候補者が

あなたの会社に入社することはまず

ありえない。

 

なにか「おかしなことを」やるんじゃ

ないだろうか?

そんな目で見られるような環境で、

だれが力の限り、成果を出して貢献して

働こうと思うだろうか。

 

なにか「すばらしいことを」やって

くれるんじゃないか?

そういう目で見られて期待されてこそ、

人は奮起して力の限り働いていこう、

貢献しようと思うものではないだろうか?

 

候補者の過去のことにこだわり、

未来に疑いの目を向ける企業の

ほうにこそ、いかなる未来も

存在しない。

 


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