犯人はおまえだ! 採用を失敗させる人の言動 Vol.5「共感しない」


採用担当者は1人では仕事は

できない。社内外の多くの

関係者の協力を得ながらの

仕事になる。

 

お願いする立場で強くは

言えないが、許されるなら

「そんなんじゃ候補者の厳しい

企業選別の目に耐えられないよ!」

と、採用を失敗させた犯人に突き

付けたい、関係者の言動について

の連載です。

 

第5回の「犯人」の言動は

「共感しない」

です。

 

言えないことだってある

 

前の職場をやめようとしていること、

そして以前の職場をやめたことには

その人なりの、その人にしかわからない

事情というものがあるものだ。

 

採用面接での定番の質問である

「退職理由は?」に対する答えに

あまりにも共感を持たない面接官は

候補者から非常に印象が良くない。

 

事情をひたかくしにしたいために

「用意した模範解答」を話している

だけの候補者であるならまだしも、

言える範囲で精一杯回答をしている

候補者に対しては、共感を示すのが

礼儀というものである。

 

退職するのは、こらえ性がなく、

自分勝手な考えの人たちだ。

理由にたいした違いなどなく、

「人間関係がうまくいかない」

「実績をあげられないのを組織や

人のせいにしている」

ぐらいのことだろう。

それ以外の理由を挙げた候補者の

ことを疑いの目でしか見ない。

 

もし以上三つのいずれかにあてはまる

のなら、退職理由を質問する必要が

そもそもない。時間の無駄なので

やめておくことだ。

 

採用面接の場では、どれだけ

「ざっくばらん」に話ができるか、

どれだけ包み隠さず本音の話が

できるかが極めて重要だとはいえ、

言えることと言えないことがある。

 

それは単に、本当のことを言えば

評価が下がるだろうからという

「極めて打算的な」理由からでは

ないことも多い。

内部事情をいたずらに暴露する

ことになったり、誰かの悪口や

批判をすることになる場合には

「オブラート」に包まざるを

得ないこともある。

 

とりわけ退職理由については

その点でもデリケートな部分を

含んでいることが多い。

 

退職するにはそれなりのリスクが

伴うし、時間もお金もかかる行為だ。

それでも踏み出すのにはそれなりの

覚悟があってのことだ。

転職経験がある人ならよくわかる

ことだろう。経験がなくても想像は

できるはずだ。

 

だからこそ、候補者が話すことには

それなりの共感を示すことが重要

なのである。いったん受け止める。

評価はそのあとでできるのだし、

共感したことと評価とは別問題に

できることなのだから。

 


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