犯人はおまえだ! 採用を失敗させる人の言動 Vol.7「時間もお金もかけたくない」


採用担当者は1人では仕事は

できない。社内外の多くの

関係者の協力を得ながらの

仕事になる。

 

お願いする立場で強くは

言えないが、許されるなら

「そんなんじゃ候補者の厳しい

企業選別の目に耐えられないよ!」

と、採用を失敗させた犯人に突き

付けたい、関係者の言動について

の連載です。

 

第7回の「犯人」の言動は

「時間もお金もかけたくない」

です。

 

愚の骨頂

 

「採用に時間もお金もかけたくない」

 

こんなことを今日、本気で考えて

いるような企業があるのなら、

そんな企業は倒産してしかるべきだ。

 

いつの世も、優秀な人材は何にも

代えがたく、時間もお金もかけても

容易には得ることができない。

そのことを知らないのなら、それは

愚の骨頂である。

 

営利団体なのだから、利益を追求

しなければならないという意味で

「無駄な」時間とお金をかける

ことはできない。そういう意図で、

このセリフを口にしているだけで

あると信じたい。

それならば営利企業として当然の

考え方である。

 

だが、人材こそが企業の根幹である

という考え方とは程遠く、単なる

消耗品で交換が効く部品ででも

あるかのごとく、安く調達できる

ならそのほうがいい、足りなく

なったら補充すれば済むと

考えているなら、救いようがない。

 

だから「時間もお金もかけたくない」

いうセリフが口に出る。

その企業は社会の敵である。

 

そんな企業に勤めることになったら

これ以上の不幸はないだろう。

今は人材難で働き手が貴重になって

いるから丁重に扱う姿勢を見せて

いるだけだ。状況が反転したら、

それこそ「手のひら返し」をする

ことは目に見えている。

 

優秀な人材は、社会の事情はどうあれ

得難いものだ。時間もお金もかけた

からといって必ず見つかるとは限らず、

そして見つかったとしても留まって

もらうことは至難の業なのである。

見限られたら二度と戻ってはこない。

 

時間もお金もかけたくないのは

構わない。だが、もしそうであるの

ならば、それなりの人材で我慢して

もらうしかない。

 

人材は地層に似ている。優秀な人材ほど

深くに眠っている。時間もお金もかけずに

「優秀な人材がいる層」にまで掘り進む

ことなど不可能なのだ。中途半端なこと

ではたどり着けない。

 

掘削をやめたら、そのあたりで見つかる

人材で我慢してもらうしかない。

 


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