「辞退」されてしまう採用活動の特徴 Vol.4「『代わり』を探す」


採用活動で一番痛いのが

「選考辞退」です。

 

その原因の多くは、候補者の

パーソナリティでもなく、他社

内定等の「外部要因」でもなく、

意外なところにあるものです。

 

避けられる「辞退」をなくして、

余計なストレスを抱えこまない

採用活動をする方法を連載します。

 

第4回の「原因」は

「『代わり』を探す」

です。

 

欠員補充はやってはいけない

 

かつて受けた採用面接でこんな

経験がある。非常に不愉快で

あったので強く印象に残って

いるのであるが・・・

 

どんなことかというと、やたらと

具体的で、細かい業務内容を挙げて

「これはできますか?」

「この業務について経験は

ありますか?」

という質問が延々と続くのである。

 

なかには出来ないし、経験がない

業務もあったのでそのように

答えると、明らかに不機嫌な

顔をする。

 

・・・なるほど。

私はあることに気付いた。

そして、その企業への興味を

一挙に失った。

 

なぜか?

 

その面接官が確認したかったことは

1つだけだと分かったからだ。

 

恐らくはもう退職したか、これから

退職する予定にある人の抜けた

「穴」をどれだけ埋めることが

できる人なのか、そのことにしか

興味がなかったのである。

 

その証拠に、その面接官がした

質問はそれが最後で、あとは

石造のように微動だにせず

座っているだけであった。

 

おそらくその面接官が設定した私の

「持ち点」に対してマイナスポイントが

溜まっていき、ついにゼロになって

しまったのだろう。ゼロの私にはもう

興味がなくなったのだ。

 

私は退職者の代わりになる人か

どうかだけ。それでしか判断

されなかった。非常に不愉快に

なったことを強く記憶している。

 

私がどんな人物か、どんなことで

貢献できる人物であるかという

ことを判断しようとする面接では

まったくなかった。

 

採用活動では、だれかの代わりを

さがしてはならない。誰かの

代わりに採用されたいと思う

人はいない。

 

誰かが退職し、あるいは退職する

予定になったので人員を補充する

必要が生じることもあるだろう。

だがその場合でも、退職する人の

業務をそのままスムーズに引継ぎ

引き続き担当してくれるであろう

人材を探すことはやめるべきだ。

 

その人物が組織にどんな貢献が

できる人なのか?その人物を

採用することによって部署や

チーム内でどんな効果が出るか?

その視点が必要である。

 

できた穴は新しい人の採用で

しか埋められないわけではない。

業務内容や担当を変更すること

でもそれは可能である。

採用活動はその点も視野に入れて

するべきである。

 


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