「辞退」されてしまう採用活動の特徴 Vol.12「説得しようとしている」


採用活動で一番痛いのが

「選考辞退」です。

 

その原因の多くは、候補者の

パーソナリティでもなく、他社

内定等の「外部要因」でもなく、

意外なところにあるものです。

 

避けられる「辞退」をなくして、

余計なストレスを抱えこまない

採用活動をする方法を連載します。

 

第12回の「原因」は

「説得しようとしている」

です。

 

口説き落とす?

 

かつて、採用部門で一緒に働いていた

同僚が、内定者が何とかして入社を

承諾してくれるように頑張ることを

「口説く」という言葉で表現して

いました。

 

口説くという言葉を使う時点で

「自分の実績のために」

「1人でも多く」

「入社させよう」

という気持ちがみえみえで、

この言葉は最後まで好きには

なれませんでした。

 

内定者を口説き、入社するように

説得することができるのは、

採用担当者ではありません。

内定者の周囲にいる人、その多くは

利害を共有している家族にしか

できないことです。

 

たかだかここ1か月か2カ月の関わり

でしかない採用担当者の言葉など、

内定者にはほとんど届かない。

そのことを自覚したうえでの行動が

求められるのです。

 

その「自覚した行動」は説得しようと

することではありません。

採用担当者にできることは、内定者の

気持ちに寄り添い、置かれた状況に

対して理解を示し、共感すること

だけなのです。

 

熱意があれば内定者の心は動くと

考えるのは幻想です。

必要ないとは言わないが、それが

入社を決める決定打になることは

ほとんどないと自覚するべきです。

 

採用は契約なのです。

気持ちでどうにかなることと

ならないことがある。

その事実が厳然としてある

ものなのです。

 

いくら採用担当者の熱心な説得が

あっても、家族が暮らしていける

だけの収入が期待できない職場で

働こうとはしない。

転居が必要であったり、希望する

部署で働けないことがわかって

いながら、採用担当者の熱意に

ほだされて、降りな条件を甘んじて

受け入れることなど、ありうる

でしょうか?

 

まったくないとは言い切れない

のも事実なのでしょうが、

ドラマや小説でもない現実の

世界では、期待できること

ではないと考えるべきです。

 

そのことを理解せず、ただ熱意を

もって、必死に説得を試みて入社

承諾をもらおうとすることは

褒められた態度ではありません。

 

説得しようとすれば、どこかに

ムリが出ます。伝えれば辞退に

なりそうなことは伝えずに

済ませようとするなど、不誠実な

態度を誘発します。

 

説得は罪なのです。採用担当者の

仕事のモラルとして、やっては

ならないことです。