人材採用の「結論の出ない」テーマ Vol.8「そもそも採用すべきか?」


人材採用は困難な仕事です。

これといった正解もなく

悩みと矛盾を抱えた仕事です。

 

しかし、立ち止まるわけには

いきません。

 

この連載では、難しい問題、

答えがない問題にあえて挑み、

明日の人材採用のために活かせる

「なにか」を提供することを

目指します。

 

第8回の「テーマ」は

「そもそも採用すべきか?」

です。

 

協力者求む

 

これからも人材難、人手不足は

続いていくでしょう。

人口が減り働き手が減っていく

ことは、人口動態からも明らか

だからです。

 

2030年ごろまでに、おおよそ

1000万人の働き手が減る。

これは動かしようのない事実

なのです。

 

これまでも人手不足と人余りは

繰り返してきましたが、それは

景気動向によるもの。働き口が

たくさんあったか少なかったか

に過ぎません。

 

しかしこれからは、働き口の

数には関係なく、働く人そのものが

減っていくため、人手不足が解消

することはない。

 

これが意味するところは?

今までやり方では通用しない

どころか、考え方そのものを

変えていく必要がある、

ということです。

 

その兆候はすでに出ています。

副業の解禁、就活ルール撤廃の決定、

外国人労働者の受け入れ拡大、

AIの導入による業務効率化

などなど・・・

 

どれもが、これまでのような

人材採用では立ち行かなくなる

ことを告げているとは思いませんか?

 

新卒で採用することも、

1つの会社のために働くことも、

長く一つの会社に勤めることも、

長い時間をかけて育成することも、

できなくなる。

 

採用という考え方ではなく

自社業務への「協力者」を

募る考え方へのシフトです。

 

働く時間や場所といった勤務条件や、

仕事のやり方や評価の方法などを

働く人の望むものに合わせること。

 

働く人が、自分の時間も生活も

一括して預けることでしか

関わることができない。

そういう環境や制度しか持たず、

そこから脱却するための発想すら

持ちえない企業や組織は、この先

立ち行かなくなる。

 

その潮目が変わる時はすぐそこまで

来ている。いや、もうその渦の中に

入り込んでいるかもしれない。

何もしなければ、海の藻屑と消える

ことになる。


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