採用活動の掟 第二条「スキルや経験を信用しない」


人材採用は企業・組織内の

他の仕事とは違う論理で

動く必要があります。

 

そのことに関する連載を通じて

人材採用のあるべき姿、守るべき

「掟」を描きます。

 

第二条

「スキルや経験を信用しない」

です。

 

自己主張にすぎない

 

候補者が語る自分のスキルや

経験は、以下の理由により

信用してはならない。

 

過去のことに過ぎない。

違う環境下での出来事である。

主観的な判断である。

脚色が可能である。

今も維持しているとは限らない。

 

以上の五点である。

 

つまり、過去のある時点のある場所では

たまたまうまくいっただけのことである、

という可能性がぬぐえないのである。

そうであれば、自動的に、本人のスキル

という「実力」もたいしたことでない

可能性があるということだ。

 

ギャグや一発芸、マジックのように、

その場で実演してもらうこともできない。

実力を証明してもらうことができない、

ということである。

 

当時のことを本人以外の口から

語ってもらうことも、少なくとも、

面接の時点では不可能である。

 

たとえ

「周囲の人の意見はどうでしたか?」

というような、本人以外が語った

評価や反応を質問したとしても、

その解釈をしたのが本人である以上、

信用に値するものではない。

 

候補者が語ることは、総じて

主観的な意見が加わり、脚色されて

いると考えるべきである。

 

加えて、スキルは磨かなければ

衰えていく。今も、以前に持っていた

スキルが維持されている保証は、

どこにもない。

 

培ってきた経験は機会さえあれば

活かすこともできるだろうが、

その機会を見出すことと、必要に

応じてそれを使う能力とセットに

なってこそである。

 

概して、培ってきたのは成功体験で

あろうが、それは当時の環境下での

ことであり、いま目の前に広がっている

状況とは違うのである。

 

そのことを理解せず、以前と同じことを

しようとしても上手くいかない。

悪くすればそれを周囲にも押し付け、

失敗に巻き込んでしまう。

 

応用力は日々の学びから

 

培ってきた経験と、そこで得たスキルは

不必要だと言っているのではない。

 

日々変わる状況の中で、自分のスキルや

経験をどのように使い、活かしていくか。

その「時節」「機会」を見出すには、

日々の学びによって過去の経験に新しい

意味を見出し、スキルに磨きを賭けて

いくことが必要だと言っているのである。

 

そのためには、今現在、候補者がどんな

ことを学んでいるか?その理由は?を

質問し、十分に確かめることが必要である。

 

学んでいない人にはこの質問には

答えられないし、この質問の重要性も

理解できないから不用意な答えをする。

 

採用は未来のためにするものである。

ミライにつながらない過去のことは

どうでもいいのだ。