人材採用は企業・組織内の
他の仕事とは違う論理で
動く必要があります。
そのことに関する連載を通じて
人材採用のあるべき姿、守るべき
「掟」を描きます。
第八条
「学んでいる人を探す」
です。
学び続けるしかない
とある調査によると、月に1冊も
本を読まないサラリーマンは
全体の半分にも及ぶそうだ。
その理由は、曰く
「忙しくて時間がない」
「読みたい本がない」
「ネットの情報で十分」
ということらしいが・・・
少なくとも、このような理由を
挙げて本を読まない人は採用
してはならない。
サラリーマンとしてではなくとも、
働いていく上で、もっと言えば
生きていくうえで学び続けて
いくことは不可欠であり、
これまでは、そして今は成果を
あげているかもしれないが、
学び続けていない人は、いずれ
必ず行き詰るからである。
細かい理由は省くが、何かを学ぶ
ことにおいて、本を読むこと以上に
アクセスしやすく、安上りな方法は
ないのである。それをいろいろな
理由をつけて拒否するようでは、
学びを得ているとは言い難かろう。
ミライに焦点を合わせる
候補者から面接に先立って提出される
履歴書・職務経歴書は、あくまで
「過去のこと」について書かれた
ものでしかない。
これをベースに質問していけば、
おのずと過去のことに焦点が
合わされがちになる。
しかし、採用する人に求めることは
過去にどれだけ成果をあげてきたか、
どんなスキルを身につけ、経験して
きたかではない。
入社後にどんな仕事をしてくれるか、
何を成し遂げてくれるのか、つまり
「どんな成果を上げて企業・組織に
貢献してくれるのか」という未来の
ことなのである。
そのことを予測するのは難しいが、
強いて言うならば、
「現在、何かを自主的に学んでいるか」
を確認することがそれに資する。
もちろん、何かを学んでいるから
それが成果につながるとは、必ずしも
言えるわけではない。しかし、変化に
対応し、上手くいかなかったとしても
やり方を変えて試行錯誤し、いつか
必ず成果を出すことだろう。
一方、学ばない人はいずれ錆びつき、
役に立たなくなることは間違いない。
変化についていけず、今までのやり方に
固執して、それでうまくいかないと
自分以外の何かのせいにする。
そのような見苦しい人物になることが
目に見えるようだ。
面接においては
「今何を学んでいますか」
「なぜそれを学んでいるですか」
という質問を必ずすることだ。
学ばない人に未来はない。