採用活動の掟 第九条「尊敬できる人だけを採用する」


人材採用は企業・組織内の

他の仕事とは違う論理で

動く必要があります。

 

そのことに関する連載を通じて

人材採用のあるべき姿、守るべき

「掟」を描きます。

 

第九条

「尊敬できる人だけを採用する」

です。

 

絵具の「黒」

 

今、面接官であるあなたの目の前に

いる人物は、いまは単なる候補者だ。

だが、採用して入社すればあなたと

机を並べて一緒に仕事をする上司、

同僚、後輩になる。

 

その事実をいつも忘れないことだ。

そして、もう一つ。あなたの価値も

「誰と一緒に働くか」によって大きく

左右される、ということも忘れては

ならない。

 

一緒に働く人に求める要素はいろいろ

あるだろうが、必ず守るべきことが

ある。それは

 

「どこか一つでもいい。なにか

自分にはないものを持っていて

学ぶべきところがある人物で

あるかどうか

つまり尊敬できるかどうか」

 

ということである。

 

採用基準を下げて、学ぶべきことが

何もない、尊敬するところが一つも

ない人を採用してはならない。

 

たとえ一人でも基準に満たない

人を採用してしまえば、その人に

よって組織が弱体化していく。

 

まず、身近にいるあなたがその

影響を一番に受ける。

次にチームのパフォーマンスが

下がる。いずれ組織全体に広がる。

 

朱に交われば赤くなる、という。

置かれる環境と言うものは非常に

重要なのである。付きあう人の

善し悪しによってどちらにも感化

されてしまうのが人間である。

 

企業・組織に取るに足らない人が

採用されて入ってきたと感じたら、

すでにいた「ひとかどの人物」は

そのことを敏感に察知し、企業

組織弱体化の兆候を敏感に感じ取る。

 

転職を考え始め、もはや企業・組織

のためには力を存分には発揮せず、

転職活動に熱心になることだろう。

そして、いなくては困る優秀な人材の

流出が始まり、取るに足らない人材

ばかりが残る。

 

一人ぐらいの影響などなんでもない

と考えるかもしれない。しかし

絵の具に例えるなら、尊敬できる

ところが1つもない人物は「黒」

なのである。どんな色も黒に

染めてしまう。しかも、少量で

十分なのである。

 


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