採用担当者に最も必要なのは良心だ Vol.3「お祈りしない」


人材採用の担当者にとって

もっとも重要なものは

「良心」である。

 

このことは、長く採用担当を

やってきた経験から断言できる

ことです。

 

それについて連載します。

 

第3回

「お祈りしない」

です。

 

袖振り合うも他生の縁

 

採用活動は99%の候補者を

「不採用」にする仕事だ。

それゆえに、1%の採用者に対して

よりも、99%の不採用者に対する

誠実な態度を取ることのほうが

重要なはずなのである。

 

このことを理解し、不採用者にこそ

良心に基づいた誠実な態度をとる

ことこそが重要であり、今後の

採用活動の成否にも関わること

なのであるが・・・

 

にも関わらず、多くの採用担当者の

態度はあまりにも不採用者に冷たい。

そればかりでなく、不採用者を敵に

回してしまっている。

その代表が「お祈りメール」である

ことに気付いているだろうか?

 

「今後のご活躍をお祈りいたします」

で締める文言が書かれた不採用通知を

俗に「お祈りメール」というが、

それを送りつけられる候補者の立場を

考えているだろうか?

 

不採用になった理由も一切知らされる

ことがない。ゆえに、どこが評価され

なかったのかがわからないので、改善の

しようもない。なんの学びにもならない。

 

それまでどれだけ面接等で顔を合わせて

いたとしても、まるで何事もなかった

かのように「はい、さようなら」で

済ませてしまう態度を取る企業に、

悪印象を持たない人はいるだろうか?

 

企業側にしてみれば、不採用の理由を

明かす義務はなく、そのように認めた

判例もある。多くの企業がそのように

しているのだから問題もないし、

ヘタに理由を明かせば「見解の相違」

「納得できない理由」などが明らか

になり、クレームが来ると考えている

のかもしれない。

 

だからといって、そのような

「冷たい対応」が正解だと

思い込んでいないだろうか?

 

今後のご活躍をお祈りするので

あれば、この「他生の縁」を活かして

もらうために、不採用理由を明らかに

する態度を取るほうがスジが通って

いるのではないだろうか?

 

もちろん、すべての不採用者に

不採用理由を伝えるのは物理的に

難しいこともあるだろう。

書類選考段階の不採用者は数が

多すぎるし関係性もそれほど

構築されていないから、お祈り

メールでも致し方ない面はある。

 

しかし、面接までした不採用者には

不採用理由を伝え、今後の糧として

もらおうとするのが良心的な態度

ではないだろうか?

 

本当に相手のためを想い不採用に

なった理由を明らかにするならば、

その点が改善され成長した、かつての

不採用者がリベンジ応募してくれる

余地が残る。

ご活躍をお祈りしただけで済ませば、

その不採用者は二度と帰ってこない。

 

その損失は大きいとは思わないか?