採用担当者に最も必要なのは良心だ Vol.7「面接打ち切り」


人材採用の担当者にとって

もっとも重要なものは

「良心」である。

 

このことは、長く採用担当を

やってきた経験から断言できる

ことです。

 

それについて連載します。

 

第7回

「面接打ち切り」

です。

 

ドミノストッパー

 

最近はテレビでドミノをやる企画が

減ったように思い残念ですが、

多くの場合に、並べる時にされている

ことがあります。

 

それが「ストッパー」を置くこと。

並べる時に手元が狂って失敗しても、

すべてのドミノが倒れてしまって

振り出しに戻ることがないように

するための安全装置です。

そうすることで、被害を最小限に

食い止めることができます。

 

採用活動においても、このような

ストッパーを配置しておくことが

重要です。

その代表的なものが書類選考。

言ってしまえば面接するには

値しない応募者をふるいに

かけることが目的です。

 

面接には最低でも1時間は

時間を取っているものです。

その時間を箸にも棒にも掛からぬ

候補者のために使うのはかなり

リスクが高い上にもったいない。

だから書類選考は厳しいものに

しなくてはなりません。

 

しかしそれでも、呼ぶべきではない

候補者を面接に呼んでしまったと

後悔することはざらにあるもの

なのですが、それは避けるのは

難しいこと。

 

であるので、第二のストッパーを

作動させることです。

それが、面接を途中で打ち切ること。

1時間の面接時間をフルに使う必要は

どこにもありません。不採用にする

ことが決定しているのなら、無駄な

質問をしてむやみに面接を長引かせる

ことは慎むべきです。

 

面接官の時間が貴重であるのと同じ

ように、候補者の時間も貴重です。

落ちると決まっている面接にそれ

以上時間をつかってもらうことは

できません。

 

面接終了の合図を出すのは簡単です。

 

「こちらからの質問ばかりになって

しまっているので、あなたからの

質問を受けたいと思います。

なにかご質問はありますか?」

 

こう言って、候補者からの質問を

受け付けると水を向ければいい。

 

質問が出るならそれに答えますが、

それが終われば

「もう質問がないようでしたら

これで面接は終了しますが

よろしいですか?」

と最後に確認して終わる。

 

この手続きを済ませることです。

 

候補者にはわかってしまうこと

でしょう。自分はもう採用される

ことはないのだと。

でも、それでいいのです。

 

時間はなによりも貴重なものです。

設定された面接時間一杯を使う

ために候補者まで巻き込んで

しまうことのほうが罪です。

そうはせず、面接を打ち切る

ことこそ、候補者に対する

礼儀ではないでしょうか?


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