生き残り戦略としての人材採用 Vol.3「学び」


企業や組織が生き残るための

最大の武器は人材である。

 

そうであるならば、その人材を

採用するために積極的な採用活動を

行うことが最大の生き残り戦略で

あることは明白だ。

 

この連載は、生き残り戦略として

人材採用を考える場合にやるべき

ことについて、厳選して書く。

 

第3回

「学び」

です。

 

錆びない人

 

どんな人材を採用したらいいかと

質問されたら、私が答えることは

決まっている。それは、

 

どんなことでもいいから常に

何かを学んでいる人を採用

すること

 

である。

 

これ以外のことであれば、

前職を懲戒免職になったなど

人物面で何か問題がある以外

であれば、なんの問題もない。

採用してよい。

 

逆に言えば、どんな実績や経験が

あったとしても、今現在、なにも

学んでいることがないのなら、

採用するのはやめたほうがいい。

 

学んでいるとは、資格試験に挑戦

しているとかだけを指すのではない。

所属組織以外の活動に従事して

いたり、休日はもちろん平日でも

1時間以上は読書に使っている

などのことで十分だ。

 

仕事が終わって家に帰れば、

酒を飲んでテレビを見ている

だけで無為に過ごし、休日も同じく

ダラダラしているだけで、本の一冊も

読まず、会社以外の人との関りもない

ような生活をしていれば、なにもかも

「錆びついていく」使えない人間に

なっていくのは明白だ。

 

学歴がないとか、その仕事に

関しては未経験だとか、そんな

ことがなんの問題にもならない

のは、言うまでもない。

 

学歴などというものは、いって

しまえば、学生時代のある

時期にたまたま

「一定時間内に、たった1つだけ

存在する正解を出す技術が優れて

いただけのこと」

であり、そういう特殊な「お勉強」

ができたことの証明にすぎない。

 

その後、なんの努力もせず、学びも

しない生活を続けていれば、かつて

多少は働いていた脳みそが

「錆びついて」しまうのは明らか

である。

 

未経験の仕事だからといって

採用しないのも間違いである。

 

現状の自分に満足せず、学びの

必要性を重視し、実際の行動として

何かを学び続けることができている

のなら、未経験のこともすぐに

修得することができる

 

しかも、その仕事の経験があると

いっても、「他の組織での」

「その組織のやり方での」経験に

過ぎない。違う組織で、違うやり方で

やったとしても成功させることが

できる、つまり「再現性がある」か

どうかはわからないのである。

 

うまく仕事ができる可能性が、未経験

より少しは高い「かもしれない」程度の

事である。もしかしたら、前のやり方に

こだわり柔軟性がなく失敗するかも

しれない。

 

学びとは、今とは違う、今のやり方

とは違う可能性に気付き、それを

実行に移すことができる能力である。

それがない人間には未来はない。

 


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