企業や組織が生き残るための
最大の武器は人材である。
そうであるならば、その人材を
採用するために積極的な採用活動を
行うことが最大の生き残り戦略で
あることは明白だ。
この連載は、生き残り戦略として
人材採用を考える場合にやるべき
ことについて、厳選して書く。
第9回
「使命」
です。
要件を並べ立て
多くの求人は間違った作り方を
している。伝え方を間違えている。
そして、それが変わる気配がない。
相も変わらず、求めるスキルや経験を
羅列しているだけ。しかもご丁寧に
「必須」「尚可」という区分けまで
しているものもある。
いわゆる「求める人物像」を描き
それを余すとことなく伝えること。
それができれば、提示された条件に
合うと考えた人からの応募があり、
採用がうまくいくと思っているの
だろうが・・・
この考えこそ、改めるべきである。
しかも、改めるのにそれほど難しい
ことはない。コピーライティングの
センスも、文章力、表現力も必要ない。
やることはたった一つ。
このポジションに就くあなたに
して欲しい仕事はこれだという
「ミッション」を書くことだけ
である。
具体的に、達成してほしい仕事と
その期日を伝え、その仕事をやって
みたいと思う人が応募してくる。
そういうシンプルな方法である。
ミッションを達成する方法は1つ
ではない。いくつものアプローチが
考えらえるし、そのために必要に
なるスキルや経験も多種多様である。
多くの人が考えるような普通の方法
とは違う方法を用いてミッションを
達成する人がいるのかもしれない。
にもかかわらず、ミッション達成の
ために必要になるスキルや経験は
これだ!これしかない!と募集する
側が一方的に決めてしまっているのが
「必須スキルや経験」を羅列する
求人票なのである。
もちろん、仕事に必須の国家資格が
あって、それを所持していないと
仕事そのものができない場合などの
ケースはある。
まったく部下を持ったことがない
人が、いきなり数十人の部下を持つ
ポジションに就くことはムリなど、
明らかに書いておかないといけない
「スキルや経験」はある。
しかし、世の中にあふれる求人には
「ミッション」が欠けている。
入社する人に求める目標だってある
はずにも拘わらず、それが求人票に
全くと言っていいほど書かれてない。
やってもらいたい仕事があるから、
人を募集するはずだ。なのに、
それを書かない理由はない。