生き残り戦略としての人材採用 Vol.18「理想」


企業や組織が生き残るための

最大の武器は人材である。

 

そうであるならば、その人材を

採用するために積極的な採用活動を

行うことが最大の生き残り戦略で

あることは明白だ。

 

この連載は、生き残り戦略として

人材採用を考える場合にやるべき

ことについて、厳選して書く。

 

第18回

「理想」

です。

 

楽をしたいだけ

 

求人票に書かれている

 

「求める人物像」

「必須スキル」

「推奨スキル」

 

これらの多くは、採用する側が

「楽をしたい」ために求め、希望し、

ねだっていることである。

「こんな人がいてくれたら楽ができる

のになあ」ということを白状している

に過ぎない。

 

そのような態度では人材採用は

うまくいかないだろう。企業や

組織の、今の環境や状態を何も

変えぬまま、そこにうまくマッチ

する人を採用しようとする姿勢は

もはや通用しない。

 

応募してきた人を活かすために

企業や組織に何ができるか。

働く人が求めることに対して

企業や組織がどれだけ応え、

変化することができるか。

重要なのはこの視点である。

 

選ぶ権利が企業や組織のほうではなく

働く人の側に完全に移ってしまった。

そういうことである。これが紛れも

ない現実なのである。

 

そのことを認識せず、受け入れる

ことなく、変わることを拒否し、同じ

考え・方法で相も変らぬ採用活動を

していること。それが、人材不足、

人手不足の根本原因なのである。

 

採用できないのは人手不足だから

なのではなく、変化を捉えることが

できていないからであり、捉える

ことができていても変化に対応

出来ていないか、対応を拒否して

いるからである。

 

採用できている企業や組織はある。

それは大企業だからでもなく、

成長している業界だからでもない。

真剣に採用活動に向き合い、

時間をかけ、お金も必要なだけ

投資し、働く人が求めていること

に真摯に耳を傾け、制度を整え

対応しているからである。

 

採用ができないのは、努力が足りない

だけだと言うつもりはない。

だが、努力が足りないのは、理由の

1つであるのは間違いない。

 


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