採用活動とは〇〇だ Vol.11「オーディションだ」


採用活動とは、一言で言えば

なんであろうか?

 

この連載では、一見すると

「どういうことだろう?」

というワードをセレクトして

採用活動をさまざまな角度から

考えていきます。

 

第11回は

「オーディションだ」

です。

 

多くが「尋問」である

 

採用活動は、将来に期待が持てる

人を採用することを目的に

「オーディション」のような形で

行われるべきである。

しかし実際のところは、採用活動で

行われる多くのことが、候補者を

疑いの目で見る行為である。

 

「何か問題がないか?」

「何か悪いことをしていないか?」

「何か隠していないか?」

 

書類選考や採用面接で行われる

ことは、これらの点がないことを

確認する手続きになっている。

採用活動は、警察による容疑者の

取り調べ、尋問ではないのにも

関わらずだ。

 

退職理由を執拗に追及し、退職に

至ったのはすべて候補者が悪いから

であると決めつけ、理解を示すこと

なく冷たくあしらう。

このような行為がその典型である。

 

弱みや失敗談を話させることも、

セットで強みや成功談を質問しない

ならば、不利なことを認めさせる

という意味では尋問でしかない。

 

企業・組織が疑いの目を向ける

のは候補者の「過去」のこと

ばかりではない。

「将来的に害をなすかもしれない」

という「未来」までをも排除しようと、

そのような人を検査で抽出する

「不適正検査」なるものまである。

 

こうなってくると、もはや採用する

目的を見失っていると言わざるを

得ない。

 

人を採用するのは、成果を上げ

貢献してくれるのを期待しての

ことであるはずだ。

何も問題を起こさず、悪いことを

しない人を採用するのが目的では

ないであろう。

 

転職回数が多い、経験が浅い、

キャリアに一貫性がないだのと、

欠点をさがし「あげつらう」

ことになんの意味があるのか。

 

そんなに疑うなら、採用などしない

ほうがマシである。今の人数で

仕事をし、成果を上げる方法を

考えるほうがよほど生産的だ。

 

良いところを無理に見つける

必要はないが、オーディションの

ように、将来に輝くであろう原石を

見つけるように努力すべきである。

 

 


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