採用活動とは〇〇だ Vol.14「退職が前提だ」


採用活動とは、一言で言えば

なんであろうか?

 

この連載では、一見すると

「どういうことだろう?」

というワードをセレクトして

採用活動をさまざまな角度から

考えていきます。

 

第14回は

「退職が前提だ」

です。

 

見た目にも愚かな行為

 

採用する人に対して、面接等で

「辞めないこと」

「長く働いてくれること」

を要求することは、愚かな行為

いうことを自覚すべきである。

もはや採用は、退職することを

前提にして行うべきものだ。

 

退職しないで長く働いてほしい。

そういう人材を求めている。

そうでないなら採用したくない。

そんなことを伝えた瞬間に、候補者は

そっぽを向くことであろう。優秀な

人材であればあるほど、その傾向が

強いのである。

 

大多数の企業・組織は中小零細である。

仕事も働く場所も、顔を合わせる人も

毎日一緒になりがちだ。特に努力しな

くとも、ルーティン業務を行うだけで

仕事が進んでいく。その企業・組織に

所属している限りは安泰だという

油断が生じる。

 

この企業・組織にずっといよう。

安定が第一だ。冒険はしない。

そう考えるようになり、守りに

入るようになる。自ら成長を

止めてしまう行為である。

井の中の蛙大海を知らず、である。

 

しかし、その企業・組織自体が

なくなってしまうリスクは常に

あるのだ。何の準備もなく、いきなり

放り出されたとき、もはやなにも

できず、路頭に迷うリスクが高まって

いることに気付けない。

 

流れもなく1つの場所にある水は汚れ、

淀むものであることを、優秀な人材は

よく知っている。

水を入れ替えることの必要性を十分に

理解しており、それが不可能だと

分かった時点で退職を選択するのである。

そのことを止める権利は誰にもない。

 

もし「退職しないで長く働くことが

採用条件だ」と伝えられて、それでいいと

考えるような人材であれば、数年の後には

「使えない」「成長しない」「成果を出さない」

一刻も早く出ていってほしい人材の予備軍

であろう。その時に後悔しても遅い。

 

もちろん例外はある。

大企業で、部署を移ったり、子会社や

関連会社に出向することがそのまま、

転職するに等しいぐらいの環境変化や

多様な業務経験が可能なケースだ。

その場合なら、1つの企業・組織に

属し続けるのは一つの選択肢であろう。

 

あなたの企業・組織がそのような大企業

ではないのなら、そして、働く人に常に

緊張感を持ち成長することの重要性を

理解させ、それができる環境を用意する

ことができないのなら、退職しないよう

求めることは筋違いなのである。