人材採用には容易に正解は
出せないものです。
少なくとも採用した時点では
それはわからず、判断には
年単位の時間が必要でしょう。
それはわかっていながら、あえて
人材採用する時点で正解を出すと
したらどんなことが考えられるか
について書いていきます。
第8回は
「脳の筋トレをしているか」
です。
サラリーマンの半分は
ある調査によると、サラリーマンの
約半数は、一カ月に一冊も本を読む
ことがないらしい。
その理由は、いわく
「忙しい」「読みたい本がない」
「ネットの情報で十分」
ということのようだ。
このような人材を採用することを
断じて避け、なんでもいいので
「学んでいる」人を採用するだけ
で正解を出す可能性が高まる。
上記で挙げた本を読まない理由は、
いずれも「取るに足らない理由」
である。読む必要性を感じて
いないだけであり、つまりは
自己研鑽をすることを拒否
しているに過ぎない。
本を読むことだけが「脳の筋トレ」
だというつもりはないが、基本で
あることは確かだ。それをまったく
していない状態では、どれほど
能力を持っていても「錆びつく」。
脳は筋トレと同じで、使わないと
衰退していくからだ。
最近の「働き方改革」によって
残業が減り、帰宅出来る時間が
早まった。少なくとも「忙しい」
という理由は成り立ちにくく
なっている。
残業が減ったことで生まれた時間を
何に使っているかという調査では、
「テレビを見るなどしてくつろぐ」
時間に充てている傾向が強いことが
判明している。
自宅でゴロゴロして惰眠をむさぼって
いるのであろう。こんな人を採用して
社員として抱え込んでいる経営者には
同情を禁じ得ない。
採用面接では、過去にどんなことを
経験し学んできたかについての
質問に終始しがちになる。それは
履歴書・職務経歴書という
「過去のこと」について質問を
するからだ。
だが実際に採用した人に働いて
もらうのは未来の話である。
これからどのようにこの候補者が
活躍し、成長していくのかについて
関心を持つべきである。
その一つの指標となりうるのが
「今、どんなことを学んでいるか」
ということなのである。その点に
しっかりと注意を払い、自己研鑽に
余念がない人を採用すべきである。
メッキのはがれかけた過去の栄光に
騙されてはならない。