2019年4月1日に入管法の改正が
行われる予定です。
事実上、移民を認めるものだと
言われるこの法律で近い将来、
日本の姿が劇的に変わるかも
知れない重要法案です。
この連載では主に、日本人が
人材採用と働き方の点で対応を
迫られ、求められることになる
「能力」について書いていきます。
第2回は
「日本語の能力」
です。
曖昧さが通用しない
入管法改正により多くの「移民」が
入ってきても、日本国内にいるので
あれば日本語で話せばいい。
必要になるのは、世界共通語とも
いえる英語や、その国の言葉を
勉強することではない。むしろ、
どの国の人にでもわかるよう
「はっきりした日本語」を話す
ことが出来る能力が必要になる
だろう。
なぜなら、日本語を母国語としない
人が、微妙なニュアンスがわかる
ようになるまでに日本語を習得する
のは至難の業だからである。
それどころか、日常会話ができて
仕事に支障がないレベルにまで
日本語を習得することすら難しい
だろう。
その証拠に、アメリカ国務省が作成した
「修得難易度」ランキングでも、日本語は
最高難易度とされている。これは唯一、
日本語だけがランキングされているクラスだ。
ほかの言語は日本語ほど修得は難しくないと
されているのである。
あくまで英語圏から見たランキングでは
あるが、日本語がいかに難しい言語と
されているかがわかる。日本語の修得、
あるいは日本語の理解不足を移民の責任に
してしまうのは酷なのである。
つまりこういうことだ。
日本人同士であればなんとなく伝わる
ようなことでも、外国人相手ではそうも
いかないということを自覚すること。
相手にはっきりとわかるように、他に
解釈のしようがないように、伝えたい
ことを伝えるための高い日本語能力を
磨く必要が出てきている。
これまでは「日本語を理解できないあいつが
悪いんだ」「日本語を勉強してから来い」
という態度でもよかった。しかしそんな態度が
通用しなくなる。
部下やスタッフにあなたの言いたいこと、
指示が伝わらないのは伝え方が悪いので
あって、君の日本語がわかりにくいから
じゃないのか?そう言われてしまうことに
なりかねない。
言語の能力は一朝一夕で向上するようなもの
ではない。時間もかかるしセンスも関係して
くることだ。日本人なのに日本語もまともに
話せないのか?そう言われてします前に、
今から準備しても早すぎることはない。