入管法改正で日本人に求められる能力 Vol.3「幅広い教養」


2019年4月1日に入管法の改正が

行われる予定です。

 

事実上、移民を認めるものだと

言われるこの法律で近い将来、

日本の姿が劇的に変わるかも

知れない重要法案です。

 

この連載では主に、日本人が

人材採用と働き方の点で対応を

迫られ、求められることになる

「能力」について書いていきます。

 

第3回は

「幅広い教養」

です。

 

相手の「内在的論理」

 

相手が何を大切にしているか。

何を信じ、何を恐れているのか。

どんなことに怒りを感じ、我慢が

ならないか。守りたいものは何か。

これら「内在的論理」を理解して

柔軟な対応を取ることが、人と人の

コミュニケーションに欠かせない。

 

入管法改正で、様々な国や地域の

人が日本に大量にやってきます。

「郷に入っては郷に従え」とは

言うものの、日本人の考え方や

価値観だけを基準にして接する

ことは、軋轢を生むことになる。

 

相手の「内在的論理」を理解して、

わかるように話し説明するため

には、言葉を選び、宗教や文化に

配慮し、人格を尊重することが

必要です。そのための教養が

重要になってきます。

 

具体的には、宗教、歴史、哲学、

数学に関する知識が必要になって

くるでしょう。いずれも、日本人が

苦手とする分野ではないでしょうか。

 

これらの教養を身につけるためには、

日ごろからの幅広い読書が有効です。

しかし、明日から使える「ハウツー」が

満載されているビジネス書や、二時間

程度で読める新書で済ますのでは

教養は身につかない。すぐに使える

知識はすぐに使えなくなる。

 

では何を読めばいいのか?それは、

時間はかかりますが「古典的名著」と

言われる本と、時間をかけてじっくり

格闘することです。

 

それら名著は、長い時間をかけて

多くの人に読まれ、厳選されてきた

ものばかりです。時間という風雪に

耐えるだけの何かをその中に持って

いるからこそ、現代に至っても読み

継がれているのです。すぐに使える

モノではありませんが、その叡智に

触れることは決してムダにならない。

 

具体的には、歴史教科書に出てくるので

名前は知っているが読んだことのない

本がおススメです。

 

ルソー「社会契約論」

ダーウィン「種の起源」

ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」

マキャベリ「君主論」

デカルト「方法序説」

 

などがおススメです。

光文社古典新訳文庫という、

わかりやすい新訳をたくさん

出しているシリーズがあります

ので、一冊、手に取ってみては

いかがでしょうか。

 


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