人材採用の「べからず集」Vol.2「お金で釣るべからず」


人材採用で重要なことは、

やるべきことをやることではない。

やってはいけないことをやらない

ことなのです。

 

この連載では、人材採用でやっては

いけないことを「べからず集」として

書いていきます。

 

第2回は

「お金で釣るべからず」

です。

 

天井がない

 

給与がどれだけもらえるのか?

働く人にとって高い関心がある事項だ。

しかし、第一位ではない。

そのことを忘れ、求人票の目立つ

ところに給与面での「好条件」を

謳うことはやってはならない。

 

そんなことをすれば、お金にしか

興味がない人が集まるからだ。

しかも、お金に関する欲望には

天井がないからタチが悪い。

 

例えば、いま500万円もらっている

「お金にしか興味がない人」に、

600万円払うからと言えば採用できる

であろう。しかし、700万円払うと

いう企業が現れたら?

簡単にそっちになびくに違いない。

 

給与面での「好条件」を訴求する

のは、最も簡単な募集方法である。

しかし、お金に興味がある人集まれ!

と言っているのと同じで、下品だ。

それでもいいから人が欲しいので

あれば別だが、そうでないなら、

一刻も早くやめるべきだ。

 

ただし、道は険しい。お金以外の

ことを訴求するのは回り道である。

特に人手不足が深刻な今の時代、

その回り道をたどる余裕がない

こともあるだろう。

 

加えて、どんなにやりがいのある

仕事でも、給与や福利厚生の悪条件に

耐えきれるものではない。あまりにも

悪い場合は離職するしかなくなる。

 

少なくとも、給与面で恵まれていれば

理不尽なことでも我慢できる可能性も

あるからと、給与が高いところを選ぶ

という動機も考えられる。そのような

考えの人を選ぶこともできるかも

しれない。

 

しかし、いずれにしてもお金を

第一に考えている人をターゲットに

して採用しようとしていることに

変わりはない。基盤が弱く、

採用した人が他に簡単に流れて

しまう危険が常にある。

 

繰り返すが、お金に関する欲望には

天井がない。そして、いくら高給で

あったとしても、毎月もらっていると

それが当たり前になる。

インセンティブとしての効果は

短期間で終わる。より高い金額が

提示されれば、そちらに流れる。

 

やはり回り道でも、やりがいや

仕事によって達成できること、

人の成長意欲に働きかけることが

「急がば回れ」ということなの

ではないかと思う。