人材採用の「べからず集」Vol.14「読まざるを採るべからず」


人材採用で重要なことは、

やるべきことをやることではない。

やってはいけないことをやらない

ことなのです。

 

この連載では、人材採用でやっては

いけないことを「べからず集」として

書いていきます。

 

第14回は

「読まざるを採るべからず」

です。

 

本も新聞も読まない

 

電車やバスなど、公共交通機関を

利用するたびにいつも思うのだが、

 

「こんなにスマホばっかり見てて

いったい、いつ【読む】のだろう」

 

ということを。

 

ここで【読む】とは、新聞や本のこと

であるが、これらを軽視する人が

増えている。

 

だが、優秀な人は新聞や本の重要性に

認識している。だからしっかりと目を

通している。寸暇を惜しんで勉強

しているので、していない人との

差が開いていく一方だ。

 

スマホを見ている人の中にも、

電子書籍を読んでいたり、動画で

英語の勉強をしたりしている人も

いるだろう。

だが、8割以上はSNSかゲームを

しているだけで、なんら生産的な

活動をしていない。

 

はっきり言おう。

新聞を取っておらず日常的に読む

習慣がなく、1カ月に1冊の本も

読まない人は、採用してはならない。

 

なぜなら、これぐらいのことは、

ビジネスマンとしてやっていくために

最低限必要なことだからだ。

それもやっていない人は、今は良くても

いずれ使い物にならなくなる。

 

理屈ではない。パスポートと同じだ。

持っていない人は、誰であろうと入国

できない。資格がない。

 

新聞も本も読まない人は、面接で

2、3質問をして、10分も話して

いればすぐにわかる。確認のために

訊いてみるが、ほとんど当たりだ。

重要性すら認識していないので、

ごまかすことさえしない。

 

新聞を読まないので、基礎的な知識、

世の中の動き、押さえておくべき

キーワードすら知らない場合が多い。

 

本を読んでいないので順序だてて

論理的に話すことができず、情報が

アップデートされていないので

内容が古く薄っぺらく、しっかりと

した芯がない。

 

新聞や本を読んで、脳内に蓄えた

インプット以上のことを、アウト

プットとして話すことは不可能

だということをしっかりと認識

するべきです。

 

そして日ごろからアップデート

するための努力として、日々の

世界の動きを新聞で把握し、蓄積

されて来た叡智の結晶である本に

触れることなしに、予測不可能で

変化の速い今の時代を生き抜く

ことはできない。

 

おそらく、新聞も本も読まない人は、

そのことすら認識できていない。

それでも生きていくことができる

のであれば、それはそれで幸せな

ことなのであろうが、採用担当と

しては、そんな人と関わることは

避けたいのである。

 

そんな人を採用すれば、

思わぬ重荷を背負うことになる。


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