人材難の現在、若くて実績もあり
即戦力になる、誰から見ても
「優秀な」人材を採用することは
困難です。
そんな「見た目」に惑わされず、
今はさほどではなくても、これからの
成長が見込める「掘り出し物」採用を
する方法をお伝えします。
第4回は
「『お~』から入る人」
です。
「興味あり」病
独立して事業を始め、また講座や
読書会を主催するようになって
嫌いになった言葉がある。
それは「興味あり」だ。
講座や読書会への参加をご案内
したときに、何度この言葉を
聞いたことか。一見すると
「良い返事」のように見えなくも
ないのであるが、しかしそれは
反射的に口から出たに過ぎない。
その場を逃れるのにこれほど便利な
言葉はなく、使い勝手のいい言葉は
ないだろう。だから連発されるが、
これほど信用できない言葉もない。
興味ありを口にする人が、それから
進んで「やってみたい」と実際に
参加してくれることは滅多にない。
興味はあるが行動に移すことが
ない人はすごく多く、なにか提案
されても「え~」から入り、何か
と理由をつけては動こうとしない。
「興味あります」と口にするが、
そのほとんどが実際は
「え~、興味ないんだけどな」
なのであり、行動には移さない、
と考えておいて間違いはない。
そういう人は相手にするだけ
時間の無駄であると割り切る
ことができるようになった。
採用面接でもこの点をしっかりと
確認することで伸びる人材か
どうか判断できる。
自分のテリトリー内でだけ
仕事をしたがり、新しいことには
挑戦したくない。
「お~、面白そう!やってみます」
にはならない人材は、成長しない。
本当に興味があるのなら、
もっと具体的なことを知るための
「返しの質問」が来るはずだ。
それがないのであれば、口から
でまかせだと考えたほうがいい。
この言葉に惑わされ、次のステップに
進めたり、果ては内定を出したり
したら、戻ってくるのは「辞退」
という返事であろう。
企業・組織では意に沿わない仕事を
言い渡されることも珍しくない。
興味を持てないことだってある。
だがそんな時でも
「お~、どこかに面白そうなことは
ないだろうか?」
「お~、ここを改善したらうまく
いくかもしれないぞ?」と、興味を
持てる点を見つけ出すことさえ、
「お~」から入ればできるのである。
「え~」から入ってはなにも生まれない
ということに気付いている人材を採用
したいものだ。