人材難の現在、若くて実績もあり
即戦力になる、誰から見ても
「優秀な」人材を採用することは
困難です。
そんな「見た目」に惑わされず、
今はさほどではなくても、これからの
成長が見込める「掘り出し物」採用を
する方法をお伝えします。
第8回は
「嫉妬しない人」
です。
自分のことを棚に上げて
最近では、出世したいという人も
たくさん給料が欲しいという人も
少なくなっているようだ。
彼氏彼女がいなくても平気だし、
車もブランド品も欲しくないと
いう人も多い。
だから、自分より仕事ができたり
異性にモテたり、良いモノを
持っていたりする人に嫉妬する
ことも少なくなっているのかも
しれない。
「人は人、自分は自分」と考え、
人との比較ではなく自分の中の
基準によって満足不満足を判断
する、ということなのだろう。
こう考えていれば嫉妬とは無縁で、
人の足を引っ張ったりして余計な
トラブルを起こすこともない。
これは一見するといい態度の
ように見えるが、一歩間違える
と深刻な事態になる。
たとえばこういう思考回路を
持つ人は厄介だ。
「他人の基準で判断されることを
嫌うために、競争しようとしない」
「努力することもなく目の前の問題
から逃げ回り、勝負をしない」
「まだ本気を出していないだけ。
勝負をすれば勝っていた、と都合の
いいように考える」
そういう間違った「嫉妬しない」
人間になってしまうと、今のまま
変わらず成長が見込めない人間に
なってしまう。自分の欠点や能力
不足に気付ていないのだから、
努力することもない。
採用活動では是非とも避けたい
人である。
自分では努力も何もせず日々を
無為に過ごし、そのために結果が
出なかったのにそれを認めず
「俺はまだ実力を出していない」
「いつかは本気で勝負するし」と
考えているようでは救いようがない。
自分なりの目標を立て、それに
向かって努力している人が
「嫉妬しない」状態でいることと、
何もせずただ日々を送っている
だけでなかば「あきらめムード」
になっているために嫉妬しない
というのとでは天と地ほどの差が
あるのである。
採用活動という短い時間の中で
このように間違った方向の
「嫉妬しない人」かどうかを
見極めるのは難しい。
自分の足りない部分を自覚して
それを努力して補おうと学びを
継続しているかどうかで判断
するしかないだろう。