反逆し続けた働き方 Vol.7「変わることを恐れる人たち」


多くの人は変化に抵抗する。

どれほど良い結果を生む変化であろうと

関係がない。変化そのものを嫌うのだ。

 

組織内に機能不全を起こしている部分が

あって、それを改善するためには何かを

変えたほうがいいのはわかっている。

改善を行うことには賛成もする。

だがそれは、自分や自分の近くで起こる

ことであってはならないのである。

それが本心。「総論賛成各論反対」だ。

 

どこかよそでやってほしい。

自分の仕事に影響が及ぶことがない

ところでやってほしい。もしその可能性が

少しでもあれば、とたんに抵抗を始める。

 

どんなものであっても、変化を恐れている

とさえいっていい。そういう人たちには

本当に悩まされてきた。

どれだけ、企画や稟議書を握りつぶされて

きたことか。

 

転職するたびに言われてきた。

 

「いままで外にいた人の視点から、おかしい、

変えたほうがいいことがあったらどんどん

言ってほしい」

「それが、中途採用する目的の一つでも

あるのだから」

 

とんだ嘘っぱちだった。一つの例外もなく。

信じた自分がバカだった。

 

中途採用者に求められるのは、大人しくして

いることである。今までのやり方がどうあれ、

まずはウチのやり方に従ってもらう。

そうでなければいてもらわなくても構わない。

そういうことである。

 

「このやり方で今までやってきたんだ」

「今はたまたま結果が出ていないだけだ」

「うまくいっていようがいまいが、関係ない」

「新入りごときになにがわかる」

「とやかく言われる筋合いはない」

 

これらが中途採用者を苦しめるものの正体だ。

中途採用者が半年以内に退職するケースは多く、

調査によってまちまちだが、3割から5割と

相当の割合に上る理由である。

 

思っていたスキルを転職者が持っていなかった

という場合もあるが、上記のような圧力のために、

組織の水になじめなかったというケースも相当

あるであろう。「ミスマッチ」という一言で片づて

しまうのは危険である。

 

私はこのような現職者の感情に少し鈍感すぎた

のかもしれない。業務の効率化や担当職務の

変更、新しい企画やシステムの導入などに

力を入れすぎたのかもしれない。

 

多くの人は変化を望んではいなかった。

どんなに非効率で古めかしいものであっても、

成果を出すことが望めないことであっても、

変化を受け入れることは今までの自分を否定

することだと解釈する人たちであった。

 

この厚い壁はなかなか破れない。

破ろうとすればあなたも無事では済まない。

黙って回避するほうが賢明なのかもしれない。