誰にでもある本当に大切な「働くこと」 Vol.10「価値を伝える自己紹介」


組織に所属している人は一般的に、自己紹介の

重要性に関して関心が薄い。

組織の名前と、組織内での所属を言うことが

自己紹介だと思っている人が多く、ひどい人は

名刺を渡すだけの人もいる。

 

名刺はあくまで、あとから自分という

人間を思い出してもらうための道具。

渡すだけでは意味はない。

自分が相手にとって価値のある人間で

あることを印象づけ、必要になった時に

思い出してもらうためのトリガーとしての

自己紹介とセットになって初めて効果を持つ。

 

名刺に写真を入れたり、キャッチフレーズを

入れたり、三角形など変わった形にしたり、

紙の質を上等にしてみたり。

いろいろ名刺には工夫する人は多いが、

名刺ホルダーの中では目立っても、

その人自身のことは記憶にないことが

多くないだろうか?

 

工夫を凝らした名刺であっても、それを

渡しておけば自分のことを覚えてもらえ、

連絡をもらえると思わないほうがいい。

人は、自分にとって重要で、価値がある

ことしか覚えていない。それ以外のことは

忘れてしまう。

 

学生時代に必死になって覚えた英単語や

数学の公式をいまはまったく覚えて

いないのは、今のあなたには価値がない、

あるいは重要ではないからである。

 

自己紹介は、相手にとっての自分の重要性、

あるいは価値を、短い言葉でプレゼンする

機会である。日々、多くの人と出会い

名刺交換をしているなかで、自分のことを

覚えてもらうためには、事前に練り上げた

自己紹介を伝えることなしには不可能だ、

とは思わないだろうか?

 

もちろん、そんな努力の末に出来上がった

自己紹介によって、あなたの重要性や価値を

認識しない人もいる。それは仕方がない。

万人にとって価値があることはほとんどない

からである。

 

だが、組織名と所属、良くて「今やっている

仕事の内容を話すだけ」よりは、はるかに

自分のことを覚えてもらえる可能性は高く

なるだろう。

 

人事異動や昇進があって肩書が変わらない限り、

自己紹介の内容が変わることがないようでは、

ビジネスパーソンとしてあまりに寂しい。

自分の重要性や価値を伝える言葉を持たないで

いることはあまりにもったいない。