誰にでもある本当に大切な「働くこと」 Vol.11「パラダイムシフト」


働く人の考え方が急激に変化している。

パラダイムそのものが変化している、

といっていい。それを認識していない

企業・組織は、働く人にとって何の

魅力も感じないものとなっている。

 

パラダイムとは考え方の枠組みのことだ。

「ある時代に支配的な物の考え方・認識の

枠組み、規範」とされ、人々の間に共有

されている暗黙の了解、あるいは考え方の

前提条件であるともいえる。

 

働くことに関するパラダイムといえば

「すぐに辞めてしまうのは根性なし」

「少なくとも3年は修行だと思って

働くべし」というところであろう。

 

そのパラダイムに沿って組織のありかたや

文化が形成され、それに合う人を求めて

採用活動が行われている。そのため、

企業・組織と働く人とで認識の齟齬が

生まれ、埋めがたいものとなっている

のが現状だ。

 

はっきり言おう。働く人にとって

一つの組織で働き続けることは現実的

ではなく、むしろ避けねばならない

ことだということが、今の時代の

「パラダイム」なのである。

 

将来的に組織を離れて自立するかどうか、

組織に所属し続けるかどうかはわからない。

だが、「一つの組織」にとどまり続ける

ことはリスクでしかないという認識だ。

 

一言でいえばそれは

「なにも確かなものなどない」という

危機感である。

 

企業・組織はいつつぶれるかわからない。

どこかに吸収合併され、リストラされて

しまうかもしれない。不採算部門として

自分の所属部門がなくなってしまうかも

しれない。

 

組織単体の問題だけではない。

業界そのものの危機がいつどこから

襲ってくるかまったく予想がつかない。

アマゾンエフェクトによる小売業、

ブロックチェーンによる銀行、

自動運転技術による自動車産業など

枚挙にいとまはない。

 

仕事のやり方も大きく変わる。

AI、RPA、ロボティクス、働き方改革

など、次から次へと襲ってくる。

 

これらのことを少しでも、自分にとって

いまそこにある危機と考えるならば、

一つの企業にとどまり、そこで一生を

過ごして生きることを前提に考える

ことが非現実であることは明白だ。

 

そんな、働く人の考え方、価値観の

変化に対応することなく

「短期間で辞めるなど根性なしのやることだ」

「修業時代は黙って言うことをきけ」

「副業などもってのほか。滅私奉公で働け」

などと、寝言を言っていないだろうか?

 

今が、古いパラダイムから抜け出す

最後の機会である。