働きたくなる職場とは Vol.4「前例が無視される」


今までがそれでうまくいったのだから、

今回もその方法でうまくいくはずだ。

こう考えて、それまでの仕事のやり方や

意思決定の仕方を変えることができない。

どの企業・組織にもあることだ。

 

創業した時の事業、あるいは発展に寄与

した事業がすでに傾いているという事実に

目を向けることができない、認められない。

つまり、うまくいかないのはやり方がマズい

だけで、事業そのものがダメになったことを

認めることができない。そうやってなにも

できなかった結果、消えていった企業も

数知れない。

 

いい例が富士フィルムとコダックだろう。

デジタルカメラ時代が到来し、銀塩フィルムを

使うカメラの時代は過ぎ去った。そのことを

認めて対応できた富士フィルムは事業の転換に

成功したが、できなかったコダックは倒産した。

 

企業・組織だけではない。

働く人個人においても、過去の

「成功体験」を捨てることができない、

あるいは、社会人になった時に先輩に

教わった仕事のやり方、考え方を変える

ことができないのはよくあることだ。

 

この「過去に固執すること」の頑強さを

あなどってはならない。外部から容易に

崩せるものではなく、それどころか、

この部分に下手に触ると痛い目を見る。

なぜなら、この部分はもはや個人の

アイデンティティー、あるいは存在価値

そのものになっているからである。

 

ここへの攻撃は大変な抵抗を受ける。

特に、若い人からベテランに対して、

新参の社員から古参社員に対しての

「意義あり」は、心理的な抵抗、

つまり「なぜおまえごときに言われ

ないといけないんだ?」という心情に

よって、容易には受け入れられない。

 

だから「過去にとらわれないこと」を実践

するためには、個人対個人の戦いにする

限りはうまく物事は進展しないだろう。

そうではなく、組織全体として過去への

こだわりを捨てることで解決を図る

べきである。

 

組織全体として、過去、前例はすべて

無視して、虚心坦懐に現実、事実を

見つめて対応するという方針をとる

ことである。

 

「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」

という言葉がある。個人の経験、あるいは

その企業・組織が味わった経験など、

社会全体からすれば微々たるものでしか

ないのである。古今東西の豊富な事例が

数多く刻まれて歴史ができあがる。

自信の経験に過剰に信頼を置かないことが

重要である。


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