働きたくなる職場とは Vol.7「読書家を作る」


読書家だからといって優秀であり成功する

とは限らないが、優秀で成功している人に

読書家でない人はいない。

企業・組織が業績を伸ばして繁栄する

ためには、読書家を養成し、奨励する

ことが近道だ。

 

読書家の養成にはお金はかからない。

たとえば、月に一冊、社員がどんな

ジャンルでもいいので好きな本を買う

ためのお金を支給する方法でいい。

2,3千円あれば分厚いビジネス書で

あってもたいていの本は買えるからだ。

 

この金額は、人手不足に陥った企業・組織が

やむなく引き上げる月額給料の金額と大差ない。

しかも、せいぜいが2、3千円程度、給料が

上がったからといってありがたがり、喜ぶ人は

あまりいない。

 

実務的なことを言えば、税金や社会保険料も

それだけ高くなるので、社員にとっては

まるまる給料が増えるわけでもない。

給料アップの効果は減殺される。

さらに言えば、残業代の計算の元になる

金額が増えることになるので、企業・組織の

負担も更に増えることになる。

 

しかし、自腹を切らずに買いたい本が買える

とあれば喜ばれるだろう。同じ金額を社員の

ために使うのであれば、書籍購入代金を支給

するほうがはるかに効果的ではないだろうか。

 

この制度を運営するにあたっては、一切の条件や

手続きを求めないことが重要である。

「買った本は何か」「読んだか読まないかの証拠を

提出せよ」などと言ってはならない。本を読まない

社員を読むようにするのが目的ではなく、本を読む

勉強熱心な社員を支援することが目的だからだ。

 

証拠を提出させれば「経費精算」と変わらなくなる。

このお金はあくまで社員に対する投資であるという

ことを示すことが重要であり、勉強したいという

気持ちを疑うようなマネをしてはならない。

 

時代の変化スピードは速い。最新の情報や

知識をチェックし、最新の技術を勉強して

ついていくだけでもそれなりのお金がかかる

ものだ。そのための主な方法は書籍であり、

あるいは講座・セミナーに参加することだ。

 

そこを援助することによって、自腹を切ってでも

勉強したいと考えている前向きな社員に優しい

制度とすることができる。組織全体の活性化に

つながる。

 

強い組織は、社員の知識獲得、スキルアップに

対する投資を惜しまない。なぜなら、そこで

得られたものが組織に還元されれば、大きな

効果が期待できるからである。企業・組織が

社員に向けて「奨学金」を支給することの

効果は、物心両面で大きい。

 


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