新しい元号「令和」について


昨日、平成に続く新元号が

「令和」

が発表された。

 

「令」という字が元号に使われるのは

初めてであり、「和」という字は

20回目であるという。

 

昭和に生まれた私としては「和」の

字は親しみがあるが、同時に

「昭和のにおいがする」

「昭和の考え方」

など、昭和という元号自体が

古い時代を意味するかのように

使われることが多かったが、これで

少しは緩和されるのだろうか。

 

令和という地名や駅名などは全国どこにも

ないそうだが、人名としては、読み方は

違うが「令和さん」は存在するそうだ。

 

お笑いコンビ・メイプル超合金の

カズレーザーさんの本名は「和令」

(かずのり)さんだそうで、令和の

文字を逆にしたもの。それも驚きだが、

芸名の「カズレーザー」は訓読みした

「かずれい」からきていたのだろうと

あらたな発見もあり。

 

予想で「令和」を当てていた人も

ほとんどいなかったそうだが、

多くの人が予想したものは選ばれない

のであろう。

 

過去に「光文」が新聞に事前に漏れて

「昭和」に変更になった経緯もあるようだし、

まさに「後出しじゃんけん」である。

 

私のきになったことは、事前の予想で

「令和」に似たものとして「永和」が

あったことである。それはおそらく

選ばれないだろうと思っていた。

 

というのは、同じ地名が大阪にあり、

駅名としても複数あるからだ。

個人的なことになるが、実家がある

近鉄沿線の駅なのでなじみがある。

 

永和は、ものづくりの町として有名な

東大阪市に存在する地名である。

 

いまや受験者数日本一となり、マグロの

完全養殖にも成功した近畿大学からも

それほど遠くないところにある。

さらに、作家・東野圭吾さんの

出身地としても知られている。

代表作「白夜行」の舞台となった

町からもほど近いところにある。

 

駅名としても

近鉄奈良線に「河内永和」駅が、

JRおおさか東線に「JR河内永和」駅が

存在する。JRおおさか東線はこの3月に

大阪駅まで延伸され、奈良まで直通で

行くことができるようになった。

 

また「えいわ」という音韻が、漫才終了の

ときに使われる「もうええわ!」の

「ええわ」に似ていることも、私が

「永和」はないと考えた大きな理由で

ある。

 

文字にして見れば「永遠の平和」や

「末永い和合」などが思い浮かぶので

格調高いし、それ以外にも一文字一文字に

多くの願いが込められていることもわかる。

 

だが同時に、元号は一般の人が、日常の

用事や手続きの際に頻繁に使い、目にする

「普段使い」がされるものだ。

書き言葉としてではなく、話し言葉として

耳にすることも多い。私が大阪出身である

からかもしれないが、どうしても「えいわ」は

「もうええわ!」の「ええわ」に聞こえてしまい、

元号としてのありがたみを感じることはできない。

 

大阪弁、あるいは関西弁は日本語の一方言にすぎない。

それを問題にするのはいかがなものかと思う方もいる

であろう。しかし、関西出身芸人が多数活躍する

テレビで、日常のように聞くことになる方言でも

あり、「ええわ」くらいなら出身者でなくても

その意味くらいはわかる。無視することは

できないのではないか。

 

しかし、「もうええわ!」の「ええわ」には

複雑な意味が込められていている。

ネイティブでない人にはこのニュアンスは

なかなかわからないものでもあるのだが、

一般的な意味として理解されているであろう

「終わり」「必要ない」という意味だけ

ではない。

「許す」とか「水に流す」に近い、

「(それはそれとして)次に進もう!」

というポジティブな意味もある。

 

平成という時代は暗いことが多かったと

言われる。大事件も大災害も起きた。

そんな時代を吹き飛ばし「次に進もう!」

という意味合いを込めてなら「永和」も

ありだったのかな?とふと考えてしまう。


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