「卒業」時代の人材採用 Vol.2「元社員を誇りにせよ」


企業・組織は、働く人が次のステップを

求めて、早ければ数年で退職という名の

「卒業」をしていくことを認めねばならない。

 

そのうえで、元社員という名の「卒業生」が

どのような活躍をしていくかによって、

企業・組織が評価されることも認めねば

ならない。

 

企業・組織は、退職した人が与える影響を

軽視している。不満を抱え、尊重されず

コケにされ、いやになって退職した

「元社員」が企業・組織を悪く言い、ネットに

書きこむことの影響を軽視している。

 

そんな元社員の攻撃は、企業・組織のほうからは

把握しづらい。防ぐことは難しく、ボディーブロー

のように効いてくる。

 

逆に、元社員が転職した先の企業で活躍し、

あるいは起業して、そのプロフィールに

その企業・組織の名前があることによって

評価が高くなる。「あの企業・組織に

いた人なのか」という評判から得られる

利益は計り知れない。

 

その評判とは、その企業・組織が

「人を育てる」「人材を輩出する」

というものだ。人手不足や人材難が

叫ばれ、働く人の個人個人の生産性や

能力向上がこれほど注目を集めている

社会情勢の中で、これ以上の評判が

あるだろうか。

 

働き方改革が急激に進行し、この4月から

改正された法律が施行されたのも、働く人を

企業・組織が「使い捨て」にするケースが

あまりにも多いからだ。

 

不安定な雇用形態と安い給料という劣悪な

環境でこき使い、単純作業など有益な経験も

スキルも身に着けることができない環境に

押し込め、長時間の残業と休日出勤で死ぬまで

働かせることに無頓着な「人材死」企業を

これ以上のさばらせることができないからだ。

 

高い給料を支払い、手厚い福利厚生をして

いたとしても、それと引き換えに自由を

提供しなければならないような企業・組織は

長くは続かない。

 

健康を害し、プライベートの時間もないような

働き方を提供しなければならない。それでしか

安泰を得られない。そんな状態は間違っている。

元社員は危険を感じて飛び出したのだろう。

それで元社員が誇りとするだろうか。

 

元社員がどれだけ社会で活躍し、貢献出来て

いるかどうかという評価が、企業・組織に

とってかけがえのないものになる。その認識を

早く持つべきだ。