面接官に向かない人々 Vol.2「知りながら害をなす」


面接官に向かない人々。お次は

「知りながら害をなす

ということである。

 

具体的に言えば

「求職者がそのことを事前に知っていた

のであれば入社を決めなかった」ほどの

重大事項を隠し、あるいは正確に伝えない

ことである。

 

「質問されなかったから話さなかった」

などという言い訳は通用しない。求職者が

求める条件を知りながら、それに反する

事項について伝えないで結んだ労働契約

明らかな「契約違反」である。

 

労働契約を結ぶ際に提示した条件に明らかな

瑕疵があったと求職者が判断すれば、裁判沙汰に

なってもおかしくはない。それほど重大な罪で

あるという認識を持つべきである。

 

実際にはそのような裁判に訴えるという

方法はとらず、黙って早期退職していく人が

大半であろうが、それでことが終わったと

思っているのなら「おめでたい」限りだ。

そのような不義理は必ずしっぺ返しを

くらう。

 

そのような扱いを受けた求職者は黙って

いない。ネットに書き込み、知り合いに

話し、その企業の商品・サービスは二度と

購入しない。影響は計り知れない。

 

特に、転職活動において受ける面接では

「退職理由」として事細かに話す。

なぜなら、早期退職した理由については

必ず質問されるし、その場合、自分に

非はなく仕方のなかったことだと切々と

訴えるからである。

 

もちろん、長年面接官をやっていると

こういう早期退職組には、本人にも

大いに問題がある場合が多いことも

よくわかっている。少なくない人が

「あなたにも問題がある」という

ケースである。

 

企業を選ぶ際に自分が何を求めていて、

どんな条件を満たしていないと我慢が

できないか。それを自分でよくわかって

いない求職者がいるのも事実。

 

事前の条件確認が不十分で、そんなことも

確認できていないのはあなたの落ち度である、

と思わざるを得ないことも少なくない。

 

だが、面接官が「知りながら」重要事項を

隠し、正確に伝えず、質問されなかった

のだから答えなかったという開き直りを

するようでは、面接官失格である。

 

あなたのそのような姿勢が、求職者だけでなく

あなたが禄を食んでいる企業にも重大な損失を

与えていることを自覚するべきである。

あなたの評判が下がることはどうでもいいが

その累を他に及ぼす行為だけはやめてもらいたい。

あなたにできることは、静かに人事採用の現場を

去ることだけである。


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