面接官に向かない人々。お次は
「異同を認められない」
ということである。
面接官として心がけるべきことは
自分の意見とは違うことを求職者が
面接で話したとしても、そのことに
寛容であることである。
すなわち、自分の考えとは違うから
といって、それだけの理由でマイナス
評価をするべきではない、ということ
である。自分の考えも一つの見方に
すぎず、正しいとは限らない。そんな
謙虚な姿勢をもって求職者の話を聴く
ことができないのであれば、面接官を
するべきではない。
多様な人材を受け入れることで
イノベーションが起き、新規事業や
新商品の開発が可能になるという
「ダイバーシティ」は、このように
人の意見に寛容でなければ実現は
不可能である。
面接官はその最前線にいるという
自覚が必要だ。面接官個人の意見と
異なるという理由で求職者がマイナス
評価され採用に至らない。そんな事態が
続けば人材が均一化してしまう。
新しいことができず、変化に対応する
力を失い、衰退に向かであろう。
そうでなくても、企業は独自の文化を
持っていて、異なる考えや行動を
排斥してしまう作用を持っている。
前例がない、効果が不明である、
もっといい案はないのか。
そのような理由で、やらないこと、
変わらないことを決めてしまう。
これまでの成功体験を捨てきれない。
よほど気を付けなければ、企業・組織は
そのような作用を持つ。
面接官は特にそのことに気を付ける
べきである。知らず知らずのうちに、
所属する企業の色に染まり切って、
自社の常識を世間の非常識として
しか認識できなくなっていないか。
それを日々、自問自答し、異なる
意見にもまずは受け入れる態勢を
持つことが必要である。