これからの時代、企業はサラリーマンで
一生を終わる人を採用してはならない。
逆説的だが、いつでも独立できるだけの
実力を持つ人材を抱え、現実に独立する
人がいてこそ、組織は発展する。
では、一生サラリーマンで終わりそうな
人材はどんな特徴を持っているだろうか。
第五回のテーマは
「本を読まない」である。
スマホから顔を上げよう
電車やバスなど、公共交通機関に乗る
たびに、残念な気持ちになる。
スマホを見ている人ばかりだからだ。
本を読んでいる人を見かけるのは
まれであり、見かけると嬉しくなる。
在来線に乗ったとき、座席シートに
座っている一列全員がスマホを見て
いる光景を目にすることも珍しくない。
新幹線や特急列車など、座席が決まって
いる電車に乗ったとき、隣に座った人が
一時間も二時間もずっとスマホをいじって
いることもざらにある。
なにをそんなに見ることがあるのか。
動画を見る、SNSに書き込む、ゲーム。
そんなところだろうが、それで何か得る
ものがあるのだろうか。少しは本でも
読んだらどうかといつも思う。
本を読まない人は、成功から遠ざかる。
本を読んだからといって成功に近づく
わけではないが、読まなければ遠ざかる。
有名な経営者や政治家、投資家などに
読書家でない人はいない。お得意のスマホで
ネット検索をすれば、そんな例は山ほど
出てくるはずだ。
私とて、電車内でスマホをまったく
見ないわけではないが、基本的には
本を読むようにしている。成功したい
からではない。少しでも多くのことを
知り、豊かな人生を送りたいからだ。
豊かな人生とは、豊富な経験と知識を
得ることだと思う。
読書が成功への最短ルート
本には先人の叡智が詰まっている。
長い時間をかけて「時の試練」を超えて
洗練された深い知識に触れ、触発される
ことしきりである。
自分でできる体験や経験には限界がある。
しかし本には、自分では絶対に体験できない
こと、経験できないことが記されている。
そこから学ぶべきことは多い。
本を読まない人は、学習機会だけでなく
人生を豊かにする機会も失っている。
学生時代は教科書という本を読んで
勉強し、得た知識がさらに深い
専門分野の勉強に役立っていたはずだ。
学生でなくなったら勉強が終わりだと
思っている人は、今の時代にはいない。
ならば、本を読んで勉強することを
なぜしないのか、不思議である。
一カ月に一冊も本を読まない人を
採用してはならない。最近読んだ本に
ついて質問し、その内容とそこから
学んだことについて答えられない
人は不採用にするべきである。
スマホでSNSで短い文章でやり取りをし、
短い動画を見ることしかしていないと、
読解力も教養も身につかない。
今は優秀でも、いずれ使いものに
ならなくなるのは目に見えている。