これからの時代、企業はサラリーマンで
一生を終わる人を採用してはならない。
逆説的だが、いつでも独立できるだけの
実力を持つ人材を抱え、現実に独立する
人がいてこそ、組織は発展する。
では、一生サラリーマンで終わりそうな
人材はどんな特徴を持っているだろうか。
第十七回のテーマは
「期限を自分から切らない」である。
期限のない仕事はない
「訊かないと言わない」のと似ているが、
自分がやるべき仕事、自分から連絡すべき
事項に関して
「いつまでに提出する」
「いつまでに連絡する」
ということを、自分から言い出して
期限を切る人は非常に少ない。
些細なことだと思うかもしれないが、
これは非常に重要なことである。
仕事の期限を「相手から言われて」設定する
ような仕事のやりかたをしているようだと、
一生、サラリーマンで終わる。
仕事の報酬は、自分の仕事がどれだけの
貢献をなしえたかによって決まる。
具体的には、人の仕事に対してどれだけ
役に立ったかということである。
自分から期限を切れば、仕事の相手の
役に立つ。なぜなら、いつまでに提出や
連絡が来るかがわかっていれば、それだけ
仕事の予定が立てやすくなる。
仕事の効率が良くなることによって
役にたつからである。
仕事をするときに「待ち時間」は案外多い。
しかし目立たないので問題にされづらい。
ベルトコンベヤーのそばに立つ流れ作業を
しているのであれば、待ち時間は目立つ。
改善の手もすぐ打たれるだろう。
だが、仕事の期限を切らないことで
発生する待ち時間は目立たない。
だが、頻繁に発生している。そして、
仕事の効率を著しく阻害し、低下させる
原因となる。
この問題に気づいている人は、自分から
期限を切り、相手の仕事に役だつことを
主眼にしている。そのことは大きな貢献
となり、仕事の質を上げることになる。
しかも、実行するのが簡単である。
期限を切るのはプレッシャーになるが、
期限がない仕事はない。守れない期限は
切らなければいいし、途中で守るのが
難しいことに万一なれば、期限を設定
しなおせばいい。
期限を自分から言い出して切る。この
仕事の仕方は効果大である。