サラリーマンで終わる人を採用しないために Vol.18「失敗をごまかそうとする」


これからの時代、企業はサラリーマンで

一生を終わる人を採用してはならない。

逆説的だが、いつでも独立できるだけの

実力を持つ人材を抱え、現実に独立する

人がいてこそ、組織は発展する。

 

では、一生サラリーマンで終わりそうな

人材はどんな特徴を持っているだろうか。

第十八回のテーマは

「失敗をごまかそうとする」である。

 

ごまかすことの罪

 

仕事に失敗はつきものだ。

しないに越したことはないが、

人間がやっている限りそれは不可能。

防ぐことよりも、やってしまった

あとにどうするかのほうが重要である。

 

なかにはケアレスミスにすぎず、

大きな問題につながらない失敗も多い。

誤字脱字、連絡の不備、書類の発想漏れ

などは、適切に対処すれば大したこと

にはならないはずだ。

 

だが、そのようなことでも、隠そうとした

とたんに「隠そうとしたことそのものが」

大問題になる。なぜなら、このような

「失敗隠し」が横行すると、いずれ起こる

重大な失敗を防ぐことができなくなる

からである。

 

「ヒヤリハット」という言葉を聞いた

ことがあるだろうか。一つの重大事故

の裏には29個の軽微な事故があり、

事故につながらなかったもののもう少しで

事故につながりかねなかった「ひやり」と

したこと、「はっと」するようなことが

300件、起こっているといわれる。

これらに適切に対応できなかったことが

積み重なっていき、重大な事故が起きる。

 

失敗を隠し、ごまかして済まそうとすると

これらのヒヤリハットが認識される機会を

奪うことになる。問題が小さいうちに認識

できていれば簡単に対処きたことが、

もはや対処不能な失敗になって表面化する

ことを助長することになる。

 

神は細部に宿る

 

小さな失敗を隠そうとすることは

大きな問題の発生へとつながっている。

小さなことにこそ重要なことが隠され、

日の目を見るのを待っている。

 

優秀な人ほど、小さいこと、細部に

気を配って仕事をすることの重要性を

認識している。ちいさなこと、ささいな

ことだからと雑に扱うことをしない。

そして、小さなことをよく観察する

ことで、大きなことが見えてくると

知っている。

 

それゆえに、たとえ小さな失敗で

ごまかしても問題ないと思える

ことであっても、それを公表して

共有することができる人は、一生を

サラリーマンで終わることはないだろう。

 


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